試合前は、頭が固くなりがちです。
勝とうという気持ちが、強いことでしょう。
たしかに勝利は大切ですが、勝利という文字ばかりでは、考えものです。
試合は、勝とうと思うのではなく、全力を出し切ろうと思うことが大切です。
勝つことばかり考えると、義務のように感じて、堅苦しくなります。
勝利のことを考えるほど、最も基本的で大切なことを忘れがちになります。
そのスポーツが好きだという気持ちです。
はるか昔、そのスポーツをやり始めたときのことを、思い出してみましょう。
多くの場合、やはり好きだから始めたことでしょう。
親や友人を通じて、スポーツの存在を知り、なんとなくやり始めたはずです。
では、なぜ続けることになりましたか。
楽しくて面白いから、のめり込んでいったはずです。
誰に命令されるわけでもなく、自分から「もっとやりたい」と願い出たことでしょう。
その気持ちが大切です。
やり始めたきっかけとは、いわゆるスタート地点です。
スタート地点を思い出すことで、初心に返れます。
「ああ。そういうこともあったな」と思い、ぱっと目が覚めるような感覚になるはずです。
忘れかけていた、本当のモチベーションを思い出せます。
「好きだからしている」というモチベーションです。
どんなスポーツでも、やはり「好き」という気持ちを中心に楽しむことが大切です。
「勝つことばかりを考えすぎていた。好きな気持ちが第一だ。試合を楽しもう」と、気づけるのです。