ギャンブルで大負けする人には、パターンがあります。
「負けを取り返そうとした」です。
必死になれば、多少は挽回できそうですが、現実は違います。
負けを取り返そうと思えば思うほど、余計に負けていくのです。
なぜでしょうか。
自制心を失うからです。
「大変だ」「しまった」と心の動揺が、正常な思考を妨げます。
負けを取り返そうという思いは、人間なら誰でも考える、ささいな考えです。
しかし、これほど危ない考えはありません。
負けを取り返そうと思うほど、自制心を失い、冷静な判断ができなくなります。
どのくらい冷静さを失うのかというと「負ければやめる」という単純な思考さえ、できなくなるほどです。
負けを取り返そうとするときの心理状態は、私たちが思う以上に、不安定です。
甘く見て、ひどい目に遭うのです。
これは、スポーツの世界でも同じです。
もちろんスポーツとギャンブルは異なりますが「ミスを取り返そう」と思ったときの心理状態は、同じです。
自制心を失っているのです。
試合中にミスをしたとき、やはり「ミスを取り返そう」と思います。
リカバリーをしたいと思うのは、人間なら当然の心理ですが、要注意です。
ギャンブルと同様、自制心を失っている状態になり、余計にミスが増えてしまうのです。
勝負で一番大切なのは、力ではありません。
冷静さです。
試合で、冷静さを失ったら、終わりです。
試合の状況を正確に把握することができなくなるため、余計にミスが増えるのです。
不変の法則です。
ミスを取り返そうとするのではありません。
ミスをした瞬間に忘れるのが一番です。
ネガティブなことは、さっと忘れます。
淡々と、冷静に目の前の試合に集中するのみなのです。