ペットの中でも、とりわけ犬は、人と最も相性がよいペットの1つといわれています。
人と犬とは、特に付き合いが長いからです。
歴史を振り返ってみましょう。
人と犬との関係は、今からおよそ1万年以上も前にまで遡ります。
古代メソポタミアでは、出土された壺に犬が描かれているものが数多く存在しています。
古代エジプトにおいても「ヒエログリフ」という象形文字がありますね。
そのヒエログリフの1つに「犬」が登場していることからも、すでに当時から人々の生活に深く関わってきたことがうかがえます。
日本では、縄文時代より以前である旧石器時代とも言われます。
当時の犬は、まだ犬というより、オオカミやジャッカルに近い存在でした。
群れをなして行動し、群れることで獲物を捕獲していました。
そんなとき、人が現れます。
人は賢い知恵があり、鋭い道具などを使い、効率よく獲物を捕獲します。
犬は、そんな人の後についていきます。
人の後を追えば、食べ残しにありつけやすいためです。
その結果、人について回るようになりました。
人に対して有効な印象を受け始めます。
その一方で、犬には優れた能力があります。
大声で吠える強力な威嚇能力。
夜中でも敵の接近に気づきやすい鋭い聴覚。
敵の接近に気づきやすい警戒心。
有名な臭覚です。
臭覚は、人の100万倍ともいわれています。
腐って食べられるのかどうか。
犯人が残した遺留品のにおいから、犯人を捜す警察犬を、メディアで見たことがあるでしょう。
敵が近づけば、大声で吠える習性などがあります。
犬の聴覚によって誰か見知らぬ人が近づいていることを知ることができます。
人にとっても、犬と一緒にいると、敵の接近から危険を回避しやすい。
「人と一緒にいると、食料にありつけやすい」という犬。
「犬の鋭い能力を活用したい」という人。
犬は人の存在を求め、人も犬の存在を求める。
こうした理由から、次第に共存生活が始まったと言われます。
少しずつ始まった生活なので「いつから共同生活が始まった」というのは正確な定義は難しいところです。
たしかなことは「古い付き合いがある」ということです。
古くからの付き合いなので、犬には「人と共存せよ」というDNAが組み込まれているのでしょう。
また、人にとっても「犬とは共存しやすい」というDNAが組み込まれています。
そうした古くからの付き合いがあるので、DNAレベルから相性がいい。
辺りを見回しましょう。
犬は人の生活になくてはならない存在になっています。
目が見えない人にとって「盲導犬」。
寒い雪道を歩く「ソリ犬」。
犯人が残した遺留品から、犯人を探し当てる「警察犬」。
私たちの家庭でも「番犬」として活躍しています。
家族の一員である「ペット」としての存在です。
このように、生活の要所で登場するのは決まって犬です。
長い付き合いの中、犬は多種多様な種類へと変化を遂げていますが、いずれにせよ人にはなくてはならない存在になりました。
人が飼うペットには、何十・何百もの種類があります。
私もペットを飼ったことがありますが、いるといないとでは、人生に与えるインパクトは違います。
家族であり、生活に活気を与えてくれる存在です。
特にペットの種類にこだわりがなければ、ぜひとも犬をおすすめします。
人と犬との付き合いが長いがゆえに、人にふさわしい能力を身につけた犬が、あなたを明るい未来へと導いてくれることでしょう。