飼い主の中には「餌さえ与えていればいい」と思っている人がいます。
「動物は野生的に育てるのが一番。ほうっておけば自然に育つだろう」と軽く考えています。
これはよくありません。
野生で暮らすときには、野生的でもいいでしょう。
餌を与えてほったらかしにすれば、たしかに成長はします。
成長はしますが、やりたい放題の犬になります。
しかし、ペットとして暮らすなら「野生の中」ではなく「人間社会の中」で暮らすことになります。
ルールの1つや2つはきちんと教える必要があります。
決められた場所で用を足すようにしつけたり「待て」と指示したりすることです。
特に室内で犬を飼おうとするなら、しつけはもはや必須と言ってもいいでしょう。
部屋のあちこちを噛んだり、どこでも好きなところに糞をしたりします。
それは飼い主も困りますし、掃除の手間も増えることでしょう。
しかし犬は悪くない。
しつけをきちんとしない飼い主が悪いです。
何をしてもよく、何をするのはよくないのかは、教えてもらわなければわかりません。
子どもが生まれたらしつけるのが親の義務であるように、犬を飼い始めたらしつけをするのが飼い主としての義務になります。
そういう法律は定められていなくても、常識として最低限のしつけは必要です。
犬を飼い始めれば、きちんとしつけるようにしましょう。
生まれたばかりの子犬なら、生後半年くらいからがベストです。
きちんと人間社会の中でやっていけるように、やっていいことと悪いことを教えてあげるのです。