夫婦になり、どの家庭でも必ず行き当たる問題があります。
「所有の区別」です。
あなたは冷蔵庫にあるマヨネーズを、夫婦共同で使いますか。
それとも、冷蔵庫のマヨネーズを、夫用と妻用とで分けますか。
小さなことと思いますが、所有に関わることなので、揉めるケースが多いです。
夫婦別々にするか。
それとも夫婦共用にするか。
自分のものは自分で持ちたい人もいれば、一緒にいいだろうと考える人もいます。
人によっては意見や価値観もさまざまでしょう。
さて、ここであらためて整理をして考えてみましょう。
夫婦の所有には、大きく分けて次の3つのパターンがあります。
家庭ではこの3パターンが基本になるでしょう。
では、このパターンにのっとって、所有を考えてみると次のようになります。
単純に、これを基準に考えればいい。
この考え方でいけば、おおむね家の中にある大半の物品は、基本的に夫婦のものになるはずです。
椅子・テーブル・時計などは夫婦で共用するので、夫婦のものです。
もちろん冷蔵庫のマヨネーズも、料理の際に使用して、夫婦で共用するものですね。
夫婦のものですから、所有者は夫婦です。
両方が同時に所有し、一緒に使っているということです。
しかし、特別なケースもあります。
「共用したくない」、あるいは「共用するのが難しい」という物品もあるでしょう。
まず「共用したくないケース」からお話ししましょう。
たとえば、夫に絵を描く趣味があり、思い入れがあるとします。
趣味で使う、一味違った絵の具を、夫が自分の小遣いから買ったとします。
これは夫が自分の趣味のために、自分だけが使うものですから、夫の所有物です。
妻は、むやみに触らないほうがいい。
何気ない絵の具の置き方や置き場所にも、夫のこだわりがある可能性があります。
一方、妻がおしゃれには思い入れがあり、自分のお小遣いから、これだという服を買いました。
これは妻が自分のファッションのために、自分だけが着るものですから、妻の所有物です。
夫は、むやみに触らないほうがいい。
妻は不快感を示す可能性があります。
次は「共用するのが難しいケース」です。
たとえば、歯ブラシはその代表です。
夫と妻とで同じ歯ブラシを使うわけにもいきませんね。
夫は硬い毛の歯ブラシがいいかもしれませんし、妻は柔らかい毛の歯ブラシがいいかもしれません。
体質や歯茎の状態など異なりますから、使用する物品も夫婦で異なるはずです。
こうした場合は分ける必要がありますね。
歯ブラシは夫用と妻用とで別々にして、それぞれが夫の所有物、妻の所有物になります。
「基本的に夫婦のものは夫婦のものではあるが、一部の例外もある」
このように、夫婦には「3つの所有形態」があるということがおわかりいただけたでしょうか。
さて、ここまで堅苦しいことを言ってきました。
もちろんこれは基本的な考え方です。
仕方ない事情や本人の強いこだわりから、例外をいくつか設けてもいいでしょう。
マヨネーズを夫婦別々にしたいケースがあれば、夫用と妻用とでマヨネーズを買うこともOKです。
夫と妻とで一緒の歯ブラシを使いたければ、そうすればいい。
例外もありますから、その辺りは夫婦で話し合いながら決めていきましょう。
大切なことは、夫と妻とで話し合ったうえで合意するということです。
揉めることのないように、円満に所有のルールを設けておきましょう。