「喧嘩をしてはいけません!」
子ども同士が喧嘩をしているとき、いきなり叱る親がいます。
殴り合ったり叩き合ったりしている子ども同士を見て「喧嘩はやめなさい。仲良くしなさい」と言って、ねじ伏せます。
それは子どもでもわかっています。
喧嘩は、誰でもしたくないに決まっています。
仲良くしたいけれど、そうはできないトラブルが何かありました。
では、最初に何をするのかというと、事情を聞くことです。
「どうしたの?」
「何があったの?」
子どもの事情を聞いてみましょう。
喧嘩が発生したからには、何か事情があるはずです。
手短に話をさせるのではなく、できれば時間をかけて徹底的に事情を言わせてあげましょう。
子どもに事情を話させることには、大きな意味があります。
話をするなかで、何が起こって、どうなったのかなど、子どもの頭の整理をさせる効果があります。
往々にして子どもの喧嘩というのは「ささいなこと」が原因です。
ささいなことから火がついて、だんだん大きくなっています。
事情を整理しながら、自分の言葉で話をしていくうちに、子どもは気づきます。
「よく考えてみると大したことではないかも」と思い始めます。
そう思わせれば、しめたものです。
自分の言葉で、何が起こったのかを話すことは、深く自己を省みて、反省を促す効果があります。
もちろん喧嘩をした2人から、それぞれ事情を聞いてあげましょう。
1人が話をする場合、自分の都合のいいように話が偏りがちになるので、必ずお互いの事情を聞いてあげましょう。
話をさせることで、喧嘩は自然に解決できるのです。