まだ幼い子どもは、トラブルを起こします。
ミルクをこぼす。
テーブルを汚す。
スプーンを落とす。
コップをテーブルから落として壊す。
客観的に見ると、子どもはいたずらをしているように映りますね。
そういう子どもを見て、とっさに親は叱ってしまいます。
「汚しちゃダメでしょ」
「こぼしちゃダメでしょ」
「しっかりしなさい」
子どもは、わざと悪さをしているように見えますが、違います。
たしかに物事の分別はまだはっきりはしていませんが、飲もうと思ったミルクを、自分からこぼそうとするはずがありません。
では、なぜこぼすのか。
子どもたちの手足は、まだ発達段階だからです。
手足を動かそうと思っても、きちんと自分の思いどおりに動かせません。
脳神経の回路は早い段階で発達します。
ただし運動神経は、脳神経に比べて、発達が遅い特徴があります。
脳神経系は3歳までに8割が完成すると言われますが、一方で運動に関する神経系統はもっと完成が遅い。
だから、こぼしてしまいます。
幼児期は、まだ思いどおりに手足をコントロールできない時期です。
子どもが悪いわけではなく「そういうものだ。仕方ない」と思うくらいでいい。
子どもがこぼす、汚すことに、大人は寛大になることが大切です。
こぼしたり汚したりして、すぐ怒るのはよくないのです。