子どもを育てようとするとき、つい偏りがちな言葉があります。
「しなさい」と「してはいけません」です。
「お母さんの手伝いをしなさい」
「悪いことをしてはいけません」
こうした「しなさい、してはいけません」という教え方は、たしかに大人は言いやすいです。
しかし、どこか無味乾燥な教え方です。
言っていることは正しいですが、内心、子どもはこういう指示を嫌います。
よくても悪くても、別に自分には関係ないと思います。
あるとすれば「悪いことをして親から叱られるのが嫌だ」というマイナスの感情です。
親が言う「してはいけません」をすれば、親が怒るので、しぶしぶ言うことに従います。
では、どういう教え方をすればいいのでしょうか。
それが「嬉しい」と「悲しい」です。
「お母さんのお手伝いをしてくれると、嬉しいな」
「お友だちと喧嘩をしたら、お母さん、悲しくなるなあ」
子どもは「親に喜んでもらいたい。悲しんでもらいたくない」と思っています。
親が嬉しがっているところを見たいし、悲しんでいるところは見たくはありません。
「嬉しい・悲しい」でメッセージを伝えたほうが、子どもとしては行動するモチベーションになりやすくなります。
「しなさい」という言葉を「嬉しい」に言い換えるだけです。
「してはいけません」という言葉を「悲しい」と言い換えるだけです。
難しくありませんね。
今日から、子どもへ語りかける言葉をほんの少し変えてみましょう。