「こんこん」
勉強中にノックする音が聞こえドアを開けると、差し入れを持った母がいました。
勉強している私を気遣って、飲み物を差し入れてくれました。
差し入れは、いつもお決まりでした。
ココアです。
なぜか、母は積極的にココアを勧めようとします。
私もココアが好きだったので、喜んで口にしていました。
しかし、今になって思えば、母はココアが勉強にいい飲み物であることを知っていたのでしょう。
ココアには、脳に効く成分がたくさん含まれています。
まず、ブドウ糖です。
脳の唯一のエネルギー源は、ブドウ糖です。
1日になんと120グラムものブドウ糖を消費します。
脳をよく使う受験期なら、消費量はさらに増えることでしょう。
砂糖がたっぷり含まれているココアを飲めば、脳の活動に必要なエネルギーを手軽に補うことができ、脳機能が上がります。
集中しやすくなったり、記憶力が向上したりします。
ココアを飲んだ後、穏やかな気持ちになったことはありませんか。
ココアのほんのりした甘い香りは、チョコレートと同じカカオの香りです。
カカオの香りには、アロマセラピーのように癒しの効果があります。
自律神経を整え、緊張感を緩める作用があります。
チョコレートを食べた後は、なぜか優しい気持ちになれるのはそのためです。
「アロマセラピー」ならぬ「チョコレートセラピー」と言ってもいいでしょう。
勉強をしているときに悩まされるのは、ストレスですね。
ココアに含まれるカカオ・ポリフェノールは、ストレス対策としても有効です。
カカオ・ポリフェノールには、ストレスの影響で増えるホルモンの分泌を抑える働きがあり、抵抗力を強める働きがあります。
寒いときにはホットココアです。
ココアの温かさが、寒い気持ちを温めてくれることでしょう。
逆に熱いときには、アイスココアです。
冷えたココアで気持ちが引き締まり、やる気と元気が出てきます。
いいことずくめのココアは、まさに頭がよくなる代表的な飲み物なのです。