あらゆる物事には「基本」と「応用」があります。
アマチュアは「基本」と「応用」とが別々のものだと思っています。
しかし、プロは「基本」も「応用」も同じものだと思っています。
事実から言えば「応用とは、基本の延長」にすぎません。
どんなに複雑な応用も、小さな単位は「基本の組み合わせ」によって成り立っています。
たとえば、料理です。
どう作ったのか想像もつかないような豪華な料理も、細かく分解すれば、基本の組み合わせです。
調味料と食材の組み合わせによって、成り立っています。
ゆで加減、重ね方、見せ方などに工夫を凝らし、豪華な料理ができています。
どんな料理でもそうです。
どんな勉強でもそうです。
どんなスポーツでもそうです。
応用とは、基本の組み合わせです。
ゆえに、プロは基本を徹底します。
基本がしっかりできていれば、おのずから応用もできるようになることを知っているからです。
どんなに難しい数学問題も、足し算・引き算・掛け算・割り算の組み合わせです。
数学ができる人ほど、この計算を正確に素早くできます。
だから応用へとステップアップできます。
ヒットを量産するメジャーリーガーも、基本は素振りです。
素振りの速さ・角度・タイミングによって、ヒットやホームランが決まります。
素振りという基本があるからこそ、ヒットやホームランも自由自在です。
基本を徹底するからこそ、応用につなげていけます。
基本ができない人は、応用もできるはずがありません。
足し算ができない人が、公式を使った問題が解けるはずがありません。
素振りが貧弱なのに、ヒットを量産したり、ホームランが打てたりするはずがありません。
本来、プロフェッショナルほど、基本で単純なことばかりをしています。
料理が上手な人ほど、限られた食材で作る基本料理が上手です。
数学ができる人ほど、足し算・引き算・掛け算・割り算が、正確で素早いです。
ヒットを量産するバッターほど、素振りばかりをしています。
「なぜそんな基本ばかりやっているの」と言われる人が、素晴らしい結果を出します。
そういう世の中です。
世の中の応用は、基本の組み合わせでしかないからです。