人は、夢を叶えるために勉強します。
大学受験に合格する理由をはじめ、資格を取得して仕事に生かしたり、生活の知恵を学んで実生活を豊かにしたりするためです。
勉強家は、大いに結構です。
しかし、勉強ばかりに偏っているとき、ふと、次の言葉を思い出しましょう。
「知情意」です。
知情意とは「知性・感情・意志」のことであり、人間の代表的な心の働きです。
この3つは、バランスの整った人間を形成するために必要です。
どれかが偏って発達していては、バランスを崩します。
バランスを整えながら、伸ばしていく必要があります。
しかし、人生では、つい知性ばかりに偏りがちな時期があります。
たとえば、受験勉強です。
いつも勉強ばかりしている人は「知性」ばかりが大きく傾いて「感情」や「意志」が乏しくなります。
勉強ばかりして賢くなっても、感情が乏しくなれば、横柄な態度を取るようになり、他人のことを考えない冷たい人間になります。
いくら勉強をしても感情が乏しくなっては、意味がありません。
豊かになろうとして、逆に貧しくなります。
また勉強ばかりして、意志が乏しく行動しない人も同じです。
勉強をして知識が身についても、それを試験・仕事・恋愛など実生活で生かそうとする「意志」がなければ、宝の持ち腐れです。
行動しないのでは、たくさんの知識があっても、ないようなものです。
強い意志を持って行動するとき、知性は初めて生かされます。
知性は、感情と意志のバランスが整って、初めて生かされて、その効果を発揮します。
人間は、常にこの3つのバランスを整えながら成長することが大切です。
勉強がすべてではありません。
「勉強は大切」と世界中が、同じことを言います。
特に勤勉な日本人なら、その傾向はさらに強いことでしょう。
たしかに勉強は大切ですが、勉強をしながら、感情と意志も忘れないでください。
あなたは、勉強ばかりをして知性に偏っていないでしょうか。
勉強をしながら、感情と意志という人間の持つ心的3要素のバランスを取りましょう。