執筆者:水口貴博

記憶力を高める30の方法

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記憶力は、最初と最後が最も高い。

記憶力は、最初と最後が最も高い。 | 記憶力を高める30の方法

1時間勉強をするとすれば、一番記憶に残るのは、どのタイミングかご存じですか。

「最初の5分間」と「最後の5分間」です。

このとき、人間の記憶力は最もよくなります。

印象に強く残ります。

たとえば単純な例として、1時間使って、英語の単語帳を覚えられるだけ覚えるとします。

すると「最初の5分間で覚えた単語」と「最後の5分間で覚えた単語」に限っては、なぜか、よく覚えていることでしょう。

もちろん多少ばらつきはありますが、私の経験でも、勉強の最初と最後だけはよく覚えています。

これは、きちんとした理由がある現象です。

これは「記憶の衝突」が関係しているからです。

最初に覚えた記憶に、さらにほかの記憶を追加しようとすると、最初に覚えた記憶とぶつかって、覚えにくくなるという現象です。

Aを覚えた後、Bを覚えるとします。

すでにAが頭に入っているので、後から覚えようとするBがAとぶつかり、覚えにくくなります。

AとBに関連性があれば、まだ衝突は小さいのですが、AとBがまったく種類の異なる記憶なら、衝突は大きくなります。

記憶が完全に定着していれば、記憶どうしはぶつかりません。

今覚えたばかりのことは、記憶が定着していないので「記憶どうしのぶつかり合い」が発生します。

最初の5分に限って覚えやすいのはそのためです。

あなたが初対面の人と挨拶したとき、第一印象が最も強くなるのも同じ話です。

記憶し始めた最初の5分間は、初めて入ってくる刺激であり、ぶつかることがないのでスムーズに頭に入り、印象に強く残ります。

逆も、同じです。

別れる直前の記憶も、強く残ります。

後味は、なぜか強く残ります。

最後の記憶は、後に入ってくる刺激がないため、記憶の衝突が起こりません。

Aを覚えBを覚え、この流れで「ABCDEFG」と覚えたとすると、最初のAと最後のGはよく覚えています。

ゆえに、勉強では「最初の5分間」と「最後の5分間」が、最も記憶力がよくなります。

さあ、この話を聞けば、効率のよい記憶法が思い浮かびます。

つまり、勉強において「最初」と「最後」をたくさん作ればいい。

では「最初」と「最後」をたくさん作るためにはどうすればいいのでしょうか。

適度に休憩を入れればいい。

適度に休憩を入れれば「最初」と「最後」をたくさん作ることができ、覚えやすい状況を作り出せます。

また休憩を入れている間に、脳そのものもリラックスして、勉強の疲れをいやすことができるでしょう。

「適度な休憩を入れて勉強する」とは昔からよくいわれていますが、究極の勉強法です。

先人の古い教えには、それなりの深い理由があったのです。

記憶力を高める方法(7)
  • 勉強の「最初」と「最後」をたくさん作るために、適度な休憩を入れる。
隙間時間に覚えるほうが、よく覚えられる。

記憶力を高める30の方法

記憶力を高める30の方法
  1. 「勉強」そのものより「勉強法」から、身につける。
    「勉強」そのものより「勉強法」から、身につける。
  2. そもそも脳は、覚えるより、忘れるほうが圧倒的に得意。
    そもそも脳は、覚えるより、忘れるほうが圧倒的に得意。
  3. 長期記憶のためには、海馬を騙せばいい。
    長期記憶のためには、海馬を騙せばいい。
  4. 復習は、1カ月以内にすること。
    復習は、1カ月以内にすること。
  5. 復習タイミングは、1週間後が最適。
    復習タイミングは、1週間後が最適。
  6. 一芸は道に通ずる。
    一芸は道に通ずる。
  7. 記憶力は、最初と最後が最も高い。
    記憶力は、最初と最後が最も高い。
  8. 隙間時間に覚えるほうが、よく覚えられる。
    隙間時間に覚えるほうが、よく覚えられる。
  9. 覚えれば覚えるほど、覚えやすくなる。
    覚えれば覚えるほど、覚えやすくなる。
  10. 睡眠時間は、最低でも6時間以上。
    睡眠時間は、最低でも6時間以上。
  11. 人に説明したことは、忘れなくなる。
    人に説明したことは、忘れなくなる。
  12. 記憶は「一度で完璧」ではなく「復習」で身につける。
    記憶は「一度で完璧」ではなく「復習」で身につける。
  13. 百聞は一見にしかず。
    百聞は一見にしかず。
  14. 体験するのが、一番覚えやすく、忘れにくい。
    体験するのが、一番覚えやすく、忘れにくい。
  15. 記憶力は「トライ&エラー」の数に比例する。
    記憶力は「トライ&エラー」の数に比例する。
  16. 由来や理由がわかると、記憶に強く残る。
    由来や理由がわかると、記憶に強く残る。
  17. 喜怒哀楽が伴ったことは、強く記憶に残る。
    喜怒哀楽が伴ったことは、強く記憶に残る。
  18. 好きなことは、すぐ覚えられる。
    好きなことは、すぐ覚えられる。
  19. 勉強ができる人のノートほど、字が汚い。
    勉強ができる人のノートほど、字が汚い。
  20. 記憶力を高めるために、ノートはとらず、復習範囲を絞る。
    記憶力を高めるために、ノートはとらず、復習範囲を絞る。
  21. 他人を蹴落とす人は、自分が蹴落とされる。<br>他人の幸せを喜ぶ人は、自分が幸せになれる。
    他人を蹴落とす人は、自分が蹴落とされる。
    他人の幸せを喜ぶ人は、自分が幸せになれる。
  22. 覚えようと意識しないと、覚えられない。
    覚えようと意識しないと、覚えられない。
  23. 耳の記憶は、目の記憶より強い。
    耳の記憶は、目の記憶より強い。
  24. 類義語・対義語・関連用語は、覚えやすい。
    類義語・対義語・関連用語は、覚えやすい。
  25. 記憶力は、朝食後に高まる。
    記憶力は、朝食後に高まる。
  26. 勉強とは「頑張るもの」ではなく「楽しむもの」。
    勉強とは「頑張るもの」ではなく「楽しむもの」。
  27. 成績がいい人ほど、魚が好きな人が多い。
    成績がいい人ほど、魚が好きな人が多い。
  28. ガムを噛むと、眠気が吹き飛ぶ。
    ガムを噛むと、眠気が吹き飛ぶ。
  29. 寝る前に覚えたことは、記憶に残りやすい。
    寝る前に覚えたことは、記憶に残りやすい。
  30. 他人が引いた下線より、自分で引いた下線のほうが、記憶に残りやすい。
    他人が引いた下線より、自分で引いた下線のほうが、記憶に残りやすい。

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