執筆者:水口貴博

冠婚葬祭の30のマナー

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栄転か左遷かわからないときには「ご就任祝い」として贈る。

栄転か左遷かわからないときには「ご就任祝い」として贈る。 | 冠婚葬祭の30のマナー

最初に「栄転」と「左遷」の違いについて説明します。

まず栄転とは、仕事の功績が職場で認められ、昇格に伴い仕事先も変わるということです。

「栄誉のある転勤」です。

もちろん喜ばしいことです。

その逆に「左遷」があります。

左遷とは、仕事で大きなミスを犯したため、前より低い地位になることです。

「降格に伴う転勤」です。

当然、喜ばしいことではありません。

取引先の担当者が、突然の転勤ということがあります。

もういなくなる人だからとはいえ、ほったらかしにするのはよくありません。

「有終の美」を飾る人こそ、社会人です。

最後でも、これまでお世話になった感謝を込めて贈り物をしたいですね。

取引先の担当者が、栄転のため転勤する場合があります。

そうした場合には「栄転祝い」を贈ります。

あらかじめ栄転だとわかっている場合には贈りやすいのです。

問題は転勤することがわかっていても、栄転か左遷かわからない場合です。

まれに左遷による転勤もあるため、判断には注意が必要です。

そうしたとき、よい贈り方があります。

「ご就任祝い」として贈ればいいのです。

ご就任という言葉には、栄転も左遷も両方で使える言葉です。

判断がつかない場合には、これが有効です。

左遷の可能性もあるため、のしは付けないで贈るようにしましょう。

これなら、わからない場合にも贈ることができます。

冠婚葬祭のマナー(29)
  • 栄転か左遷かわからない場合には「ご就任祝い」として贈る。
喪中の人に「めでたい品物」を贈ってはいけないが「感謝の品物」は贈っていい。

冠婚葬祭の30のマナー

  1. 結婚式で友人をなくす。
  2. 結婚が決まれば、早めに上司へ報告する。
  3. 新郎新婦より派手な格好をしない。
  4. 結婚披露宴でのスピーチでは、不幸話を避けること。
  5. 4万、9万、偶数は、結婚祝い金として送ってはいけない金額。
  6. お祝い金を、直接、現金で渡すのは厳禁。
  7. 式に出席しなくても、お祝い金を送るのがマナー。
  8. 招待された結婚式には、できるだけ出席する。
  9. 葬式のような弔事では、露出の少ない黒い服装にする。
  10. 葬儀の場で、亡くなった理由を遺族に尋ねないこと。
  11. 葬儀にはお線香を用意する代わりに、香典を用意する。
  12. 御祝儀では「折り目のない新札」。
    不祝儀では「折り目の付いたお札」。
  13. 焼香の火は、口で息を吹きかけて消してはいけない。
  14. うっかり口にしてしまう忌み言葉。
    あなたは大丈夫ですか。
  15. 「忌み言葉」だけでなく「重ね言葉」にも気をつけよう。
  16. 慶事と弔事が重なった場合には、弔事を優先させる。
  17. お見舞いには、タイミングが重要。
  18. 鉢植えの花は、お見舞いに持っていってはいけない。
  19. 不幸を連想させる花は、お見舞いに不向き。
  20. 花選びには、花屋さんに頼るのが一番いい。
  21. 患者を元気づけられなければ、お見舞いは行かないほうがいい。
  22. お見舞いには、長居は禁物。
  23. 取引先から個人宛てに届いた品物は、一言上司に報告する。
  24. 夏にお中元を贈れば、年末にもお歳暮を贈り、水準も保つこと。
  25. あげていない相手からの贈り物の返事は、礼状でよい。
  26. 政治関係は、贈り物のやりとりをしてはいけない。
  27. プリント印刷だけの年賀状は、要注意。
  28. 返事の遅すぎる年賀状は、得より損をする。
  29. 栄転か左遷かわからないときには「ご就任祝い」として贈る。
  30. 喪中の人に「めでたい品物」を贈ってはいけないが「感謝の品物」は贈っていい。

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