洋食料理店へ行くと、ナイフとフォークを使うメニューが目立ちます。
お箸文化の日本人である私たちは、練習する機会がないと、ナイフとフォークの使い方はなかなか覚えられないものです。
日本人はお箸の使い方にたけていても、ナイフとフォークをきちんと使える人は少ないのではないでしょうか。
油断しやすいのは、食後です。
食事が終われば、このナイフとフォークをどうすればいいのかを、あまり意識していない方が多いように感じます。
実は洋食には「食事中」「食事が終わりました」という2種類のサインがあります。
まず食事中は、皿の上にナイフとフォークを「ハ」の字にしておきます。
「今、食事中ですよ」というサインです。
ナイフとフォークが「ハ」の字になっているときに、ウエイターが皿を下げることはありません。
会話に華が咲き、ナイフとフォークを持つ手を休めたいときには「ハ」の字にすれば、皿を下げられることはありません。
一方、食事が終わり、皿を下げてほしいときにはどうするのでしょうか。
下げてほしいというサインを出す場合には、ナイフとフォークを「4時の方向に揃える形」にして、皿の上においておきます。
これが「下げてほしい」というサインになります。
「下げてください」と手を挙げて話しかけるのもいいですが、品を重んじる洋食では、控えたほうがいいでしょう。
「すみません! 皿を下げてください!」と大声を出すのは要注意です。
一番やってはいけないマナー違反です。
雰囲気を壊すだけでなく、ほかのお客さんの迷惑になります。
せっかくの上品な食事の雰囲気を壊してしまいますので、控えるようにしましょう。