フォーマルなレストランでフルコース料理をオーダーすると、ナイフとフォークがずらりと並びます。
一皿ごとに使うカトラリーが異なるためです。
一皿が登場するごとに、並んだナイフとフォークの外側から使っていきます。
食事が終われば、皿の上に斜めにして揃えておきます。
「食事が終わったので皿を下げて結構です」というサインになります。
このサインに気づいた給仕は、皿をさっと取り下げます。
しかし、これはフォーマルなレストランの場合の話です。
比較的、カジュアルなレストランでは、少し異なります。
何が異なるのかというと「略式」になるのです。
たとえば、カジュアルなレストランのフルコースでは、途中の口直しのソルベや食後のフルーツなど略されるのが一般的です。
またナイフとフォークも略されます。
カトラリーはずらりと並ばず、ナイフレストの上にナイフとフォークが1つずつあり、1種類で済ませるのです。
略式のフルコースでは、ナイフとフォークを一式で使い回すイメージです。
ナイフレストは、一皿、食べ終えるごとに、ナイフとフォークを戻すためのものです。
ナイフレストがある場合、食後は皿の上にカトラリーを揃えず、ナイフレストの上に戻すことがルールになります。
ナイフは刃を内側にして、右側に置きます。
フォークは背を下にして、左側に置きます。
それが「食事が終わったので皿を下げてください」というサインになります。
このルールを知らない人も多いようです。
食後、皿の上にカトラリーを並べていると、カトラリーも一緒に皿ごとを持っていかれますが、焦らないでください。
次の皿が登場する際に、給仕が新しいナイフとフォークを持ってきて、ナイフレストの上に置いてくれます。