仕事ができるかどうかは、どこでわかるのでしょうか。
「掃除に対する姿勢」でわかるのです。
掃除のとき、見えるところだけ頑張る人がいます。
窓ガラスを拭き、机の上をきれいに、ごみ箱の中を空っぽにします。
見えるところはよく目立ちます。
そういうところは、掃除をすれば、ぱっときれいになって一目でわかります。
他の人から見ても、掃除をやったことがわかります。
一方、見えないところは掃除をしません。
するとしても、手を抜きます。
見えないところを掃除しても誰も気づきません。
そもそもあまり汚れていないので、さほど意味を感じません。
「四角な座敷を丸く掃く」ということわざがありますが、まさにそれと同じです。
「ここは掃除する必要はないよね」と手を抜くのです。
残念ながら、こういう人は普段の仕事もできません。
普段の掃除で手を抜く人は、普段の仕事でも手を抜きます。
見えるところは頑張りますが、見えないところは手を抜くのです。
普通の人が見れば上出来に思えても、ベテランがチェックすると「楽したな。手を抜いたな。ダメじゃないか」と見抜かれるのです。
逆のパターンもあります。
掃除のとき、見えるところだけでなく、見えないところも掃除します。
窓ガラスだけでなく、窓枠もきれいにします。
机の上だけでなく、引き出しや奥や裏もきれいにします。
ごみ箱の中を空っぽにするだけでなく、ごみ箱自体もきれいにします。
そういうところはほとんど汚れていません。
たとえきれいに掃除したところで誰も気づきません。
それでも仕事ができる人は、一切手を抜かず、きちんと掃除するのです。
これが素晴らしいのです。
こういう人は、普段の仕事もしっかり責任を持って行います。
普段の仕事でも、人目に触れるところはもちろん、人目に触れないところもきちんとします。
「与えられた使命を全うする」ということです。
「見えるところだけ頑張るか、見えないところまで頑張るか」です。
掃除に対する姿勢と、仕事に対する姿勢は一致するのです。