沖縄の那覇港で、ある巨大豪華客船のエンジントラブルがありました。
石垣島・台湾・宮古島を周遊する予定のツアーでしたが、船の故障で発着点の那覇港から出港できない状況になりました。
ツアーの参加者は、およそ4400名。
出港予定が大幅に崩れるのは間違いありません。
乗客はトラブルが改善するまで、那覇港で待機することになりました。
なかなか難しい故障のようで、しばらく出港ができない状況が続いていました。
乗客はその間、船内をぐるぐる回るだけとなりました。
結局その巨大豪華客船は、港から出港できないまま、ツアーは中止で終わることになったのです。
ツアー会社は返金のアナウンスを行い、急ぎの人には飛行機を手配するいうとアナウンスがありました。
大きな荷物を持って船から降り、帰路に就く乗客たちの姿があったのです。
このとき、乗客の反応は2通りに分かれました。
ある乗客は、トラブルに不満をあらわにします。
「こんなの旅行じゃない」「説明が不十分だ」と、いらいらしたり悲観したりしています。
トラブルが起こったので、乗客が腹を立てるのも仕方ないように思われます。
しかし、腹を立てる乗客ばかりではありませんでした。
「こういうトラブルも楽しい。返金もあるし、損することもない。旅行の思い出になった」と、にこにこしながら話すのです。
トラブルを前向きに捉える姿勢が素晴らしい。
もしあなただったら、どちらの立場になるでしょうか。
せっかくトラブルが起こったのなら、ポジティブ思考でいくほうがいい。
会社も、わざとトラブルを起こしたわけではありません。
旅行では、トラブルがないようにしたいところですが、ゼロにすることは難しい。
船も機械ですから故障することもあります。
どれだけ入念に準備をしていても、思いがけないトラブルが起こることもあります。
トラブルといっても、幸い命に関わることではありません。
旅行の予定こそずれるものの、しばらく出航できず、停泊が長引くだけのことです。
返金もあるなら、損もありません。
急ぎの人には、飛行機の手配もあります。
ポジティブ思考でいくか、ネガティブ思考でいくかで、天国と地獄に分かれます。
トラブルも「旅の思い出」と思えばいいのです。
トラブルを楽しむ人が、幸せになるのです。