「山手線で渋谷から上野に行く」という状況があるとします。
山手線は、1周34.5キロメートルの環状になっています。(厳密には環状ではありませんが、ここでは割愛します)
通勤の際、山手線の渋谷・品川の区間を使っていると、日頃の乗車癖で上野に行くときも内回りで行くのがいいかなと思います。
しかし、これは誤った思い込みです。
実際は外回りで行くほうが早いのです。
渋谷から上野まで、右回りも外回りも「15駅」という点は変わらないのですが、外回りのほうが若干早いのです。
スムーズに行けばおよそ32分で到着できます。
内回りで行くものだと思い込んでいると、かえって遠回りになっていることがあるのです。
さて、話はここで終わりません。
渋谷から上野に行くには、山手線・外回りのほうが早いのですが、実はもっと早く行ける方法があります。
銀座線を使うのです。
銀座線を使う場合も、渋谷から上野まで「15駅」で同じですが、走行距離は短くなるため、さらに早く行けます。
スムーズに行けばおよそ27分で到着でき、5分の時間短縮が可能になります。
思い込みがあると、いつの間にか遠回りをしていたり、近道を見落としていたりするのです。
これは人生にも言える話です。
夢の実現や目標の達成には、そこへつながる道があります。
「夢を叶えるにはこの道を進むものだ」と思いますが、本当にそうでしょうか。
いったん足を止めて、きちんとチェックしてみてください。
よくよく考えてみると「逆ルートから行ったほうが早い」ということがあります。
さらにゼロベースで考えると「別ルートで行くほうがもっと早い」ということもあるかもしれません。
思い込みがあると、近道に気づけません。
近道に気づくには、思い込みを捨て、ゼロベースで考える必要があります。
渋谷から上野に行くルートには、人生哲学が隠されているのです。