「イグ・ノーベル賞」をご存じですか。
ノーベル賞のパロディーとして、1991年にアメリカで創設された賞です。
分野は多岐にわたり、生物学、化学、数学、文学、平和などがあります。
「人々を笑わせ、考えさせる研究」に対して授与されます。
毎年ユーモアと遊び心にあふれる研究が発表され、ニュースで見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
イグ・ノーベル賞で発表されるものは、笑ってしまうものが大変です。
一見すると、どれもくだらないことのように思えます。
しかし、そう見えるだけであって、本当は違います。
研究者本人は大真面目にやっています。
イグ・ノーベル賞は、ノーベル賞のパロディーではありますが、あっと驚かせるような優れたものも少なくありません。
事実、イグ・ノーベル賞から実用化された商品もあります。
たとえば、2011年に化学賞を受けた「わさび警報器」は商品化されています。
わさびのにおいで火災を知らせるというユニークなものです。
アラーム音で十分ではないかと思いますが、世の中には聴覚障害者もいます。
においであれば、睡眠中の聴覚障害者にもわかりやすいということで高く評価されました。
2013年に化学賞を受けた「涙の出ないタマネギ」も商品化されています。
催涙成分が取り除かれているため、水にさらす必要がなく、栄養を逃さず、調理も簡単になることから高く評価されました。
生で丸かじりもできます。
これまでにない新しいタマネギということで、2015年よりハウス食品から販売されています。
2023年に栄養学賞を受賞した「エレキソルト」も商品化されています。
これは電気の力で塩味を増強するというものです。
減塩を実現できて健康効果を狙えることから、キリンから「スプーン型」「お椀型」の2種類が販売されています。
あなたは今くだらないことをしているかもしれません。
くだらないことだからといって、本当にくだらないとは限りません。
くだらないことを大真面目にすることで、素晴らしいものが生まれることがあります。
中途半端に終わらせるのではなく、大真面目になって、とことん突き詰めていきましょう。
くだらないものが素晴らしいものに変わります。
世の中に役立つ商品やサービスとなり、社会貢献につながる可能性があるのです。