ときどき店員さんとため口で話す人がいます。
「これはどんなの?」
「○○しておいて」
「じゃあ、これ持ってきて」
お金を払っている立場のため、自分のほうが偉いと思っているのでしょう。
もちろんその店員さんと長い付き合いであれば別です。
完全な常連客になっていて、すでにお互いをよく知っている関係なら、敬語が堅苦しく感じることもあるはずです。
信頼関係が築かれていて、打ち解け合っている関係であれば、ため口で話すのもありでしょう。
しかし、初対面や会って日が浅いにもかかわらず、ため口はよくありません。
ため口で接するほうが仲良くなりやすいと思っているのなら誤解です。
店員さんとため口で話すお客さんは嫌われるのがオチです。
ため口になっていると、ぶっきらぼうな印象を与え、態度が悪いと思われます。
態度は丁寧でも、ため口になっていると台無しです。
サービス業であっても、そこにいるのは人であり、感情があります。
いきなりため口で話すお客さんは「そういうお客さん」として認識され、店員さんは警戒フラグを立てます。
お店の奥で「あのお客さんには注意したほうがいい」とひそひそ話をされるでしょう。
同伴者にかっこいい姿を見せたいと思っているのかもしれませんが、逆効果です。
ため口で話すと、店員さんだけでなく一緒にいる人にも不快感を与えます。
かっこいい姿を見せるつもりが、逆にかっこ悪い姿を見せることになる。
「こういう人なんだな」と本性を垣間見た気がして、悪印象につながります。
店員とは丁寧語で話すようにしましょう。
店員さんとは、相手の年齢・性別・キャリアにかかわらず、丁寧語で話すのが好印象です。
「○○でしょうか」
「○○はどんなものでしょうか」
「○○でお願いします」
「○○していただけると助かります」
丁寧で柔らかい言葉遣いを心がけましょう。
語尾を疑問形にすると、さらに柔らかい印象がアップします。
注文するときはもちろん、返事や質問をするときも丁寧語を心がけるのが正解です。
自分がサービスを受ける側であっても、相手に敬意を払いながら接するのが上品です。
店員さんに対する言葉遣いは、自分の年齢の高い人ほど意識したいポイントです。
年齢が上がるにつれて周りに年下が増えるので、態度や言葉遣いが乱れる傾向があります。
自分は普通に振る舞っているつもりでも、知らず知らずのうちに態度が悪くなっていることが少なくありません。
たとえ店員さんが新人や年下であっても、丁寧語を心がけましょう。
相手が新人や年下だからといって、偉そうな態度をしていい理由にはなりません。
自分がお客さんの立場でサービスを受ける側であっても、丁寧語で話すと、丁寧に柔らかい印象を与えます。
店員さんと丁寧語で話すお客さんが愛されます。