執筆者:水口貴博

外食で心がけたい30のマナー

10

「少々お時間をいただきますが」と言われてむっとしない。「教えてくださってありがとうございます」と感謝する。

「少々お時間をいただきますが」と言われてむっとしない。「教えてくださってありがとうございます」と感謝する。 | 外食で心がけたい30のマナー

お店に入って、メニューを眺め、食べたい料理を決めました。

注文をしようとしたところ、店員さんから出来上がりの時間について「ちょっとした一言」を言われることがあります。

「少々お時間をいただきますが」です。

調理に時間がかかるため、少し待ち時間が長くなってしまうことを言われることがあります。

もう少し具体的に言われることも少なくありません。

「15分ほどお時間をいただきますが、よろしいでしょうか」

こういうセリフを言われたとき、どう思うかです。

「そんなに時間がかかるの?」

「時間がかかるのは困るなあ」

「なんだよ。サービスが悪いな」

むっとしていませんか。

もちろん急いでいるときもあるでしょう。

時間に余裕がないならメニューの変更も必要です。

注文段階でのメニューの変更は、まったくマナー違反でも何でもありません。

「なんだよ。そんなに時間がかかるの?」と文句を言ってはいけません。

店員さんをせかすわけにもいきません。

調理に時間がかかるのは仕方ないことです。

しかし、特に急いでいないなら、ここは大切な場面です。

「時間がかかって嫌だな」とむっとするのではありません。

「料理に時間がかかることを教えてくれてありがとう」と感謝するのです。

調理に時間がかかることを言ってもらえると、実は助かる

もし時間がかかることを教えてもらえていなければ、どうなっていたでしょうか。

なかなか料理が出てこなくていらいらしていたに違いありません。

いらいらしてストレスを感じると、それだけ料理の味にも悪影響を及ぼします。

純粋においしい料理を楽しめなくなります。

だからこそ、注文段階で調理に時間がかかることを言ってもらえると助かります。

「待ち時間が長くなるのですね」とわかります。

心の準備ができます。

待ち時間があっても苦にならず、いらいらしなくてすみます。

待ち時間はかかったとしても、上手に活用すればいいだけです。

あらかじめ時間がかかることをわかっていれば、それ相応の待ち方ができます。

15分時間がかかるなら、15分でできる暇つぶしができるでしょう。

待ち時間を使って、ちょっとまとまったことができます。

本を読んだり、仕事の資料をチェックしたり、スケジュール帳を見直したりできるでしょう。

少々待ち時間が長くても、上手に時間をつぶせばあっという間に過ぎます。

注文段階で時間がかかると言ってもらえるのは、実にありがたいことです。

「教えてくださってありがとうございます」と感謝するのが正解です。

期待も高まる

さらに期待も高まります。

「少々お時間をいただきますが」は「調理に手間暇がかかります」という意味です。

つまり、それだけ手の込んだ料理であり、期待できるということです。

じっくり作ってくれることがわかるので、ますます料理の期待が高まるでしょう。

待ち時間が長いということは、わくわくする時間も長く楽しめるということです。

損なことではなく得なことです。

心の高揚感を長く楽しめることは、外食体験の向上につながります。

調理に時間がかかることをポジティブに捉えることです。

いらいらしないで、わくわくしながら気長に待ちましょう。

料理が出てきたときの感動もいっそう大きくなります。

外食で心がけたいマナー(10)
  • 「少々お時間をいただきますが」と言われたら「教えてくださってありがとうございます」と感謝する。
「大盛り無料」と言われて、食べきれる自信もないのにお願いしない。

外食で心がけたい30のマナー

  1. お客さんの立場でも「サービス精神」は必要。
  2. 予約ができるお店なら、きちんと予約をしていく。
    当日であっても、できるだけ予約していくほうがいい。
  3. 食券機のボタンを押すとき、乱暴になっていないか。
    食券を手渡すとき、がさつになっていないか。
  4. ドレスコードで入店拒否されても、喧嘩腰にならない。
  5. 相席になっても嫌な顔をしない。
    笑顔で快諾する人になろう。
  6. メニューを開くやいなや、値段を見ていませんか。
  7. 呼び出しボタンを押してスルーされても、むっとしない。
    こういうときこそ、想像力の出番。
  8. 単語で注文する人は、お店の人からも食の神様からも嫌われる。
  9. 満席は怖くない。
    待ち時間にメニューを見れば、時間を有効に活用できる。
  10. 「少々お時間をいただきますが」と言われてむっとしない。
    「教えてくださってありがとうございます」と感謝する。
  11. 「大盛り無料」と言われて、食べきれる自信もないのにお願いしない。
  12. 注文を言い終えたら、合図の一言を言おう。
    「以上です」
  13. 注文内容を変更したくても、事情がないかぎり申し出ない。
  14. 外で買ってきたものを、店内でこっそり食べない。
  15. おかわり自由のドリンクバーだからといって、飲み散らかさない。
  16. 注文した料理を忘れられていても、むっとしない。
  17. 少しくらい接客態度が悪くても、いらいらしない。
    店員さんも、1人の人間。
  18. 飲食店であっても、席を譲る配慮は大切。
    声がけするあなたは、優しい人。
  19. ほかのお客さんと提供順が前後しても、いらいらしない。
  20. あらゆる料理は生もの。
    提供されたら、1分1秒でも早く食べ始めよう。
  21. カトラリーを落とすのが恥ずかしいのではない。
    ちょっとした不注意で騒ぐのが恥ずかしいのだ。
  22. 店員さんとため口で話すお客さんは嫌われる。
    店員さんと丁寧語で話すお客さんが愛される。
  23. テーブルマナーが身についていなくても落ち込まない。
    これから身につける楽しみがあるということ。
  24. 手が届きにくいものは、無理に手を伸ばしても見苦しいだけ。
    近くの人に一声かければ済む話。
  25. ストローをかじる癖ほど見苦しいものはない。
  26. フォーマルなレストランでは、料理に調味料を加えないのがマナー。
  27. 自分たちが寄せた席を、そのままにして退店していないか。
  28. 「ラストオーダーです」と言われても焦らない。
  29. カードの渡し方・受け取り方が、雑になっていないか。
  30. どれだけ最悪の外食でも、よかったところが1つくらいあるはずだ。

同じカテゴリーの作品

食事マナー」の人気記事

1
食事マナー
「いただきます」と「ごちそうさま」が、一番大切な食事のマナー。
食事の作法とマナーの30の基本
2
食事マナー
オーダーの際は、友人の分までオーダーできるとかっこいい。
食事の作法とマナーの30の基本
3
食事マナー
何も買わずに、お店から出るときのマナー。
お店から好かれる良いお客さんになる30の方法
4
食事マナー
オーダーするときには、メニューばかりを見ない。
店員の顔を見て、オーダーすることが大切。
食事の作法とマナーの30の基本
5
食事マナー
「いただきます」とは「命をいただきます」という意味。
食事の作法とマナーの30の基本
6
食事マナー
「お金を払ってやる」ではなく「お金を払わせていただく」という人が、かっこいい人。
食事の作法とマナーの30の基本
7
食事マナー
食事が済んだら、しっかり椅子を戻す。
食事の作法とマナーの30の基本
8
食事マナー
フォーマルなレストランで、1人で食事ができるなら、何でもできるはずだ。
給仕や料理人に喜ばれる30のテーブルマナー
9
食事マナー
フランス料理の一般的なフルコースメニューの順番と意味。
洋食フルコースで心がけたい30のテーブルマナー
10
食事マナー
「何だかこの人と一緒にいると話しやすい」そんな人が心がけている、見えない気遣い。
テーブルマナーの達人が心がける30の心得

関連記事

© HAPPY LIFESTYLE CORPORATION