「日本は技術大国」と言われます。
資源が乏しい小さな国であったため、限られた素材をうまく組み合わせざるを得ない状況でした。
そこに日本の箸を使って食事をする文化も影響した結果、手先が器用になり、高度な技術にたけるようになりました。
私は、寿司屋に行くとき、緊張します。
わくわくしながらも、手に汗握るような独特の緊張感があります。
このときの心境は、ちょうど舞台を見に行く気持ちに似ています。
「握り方が悪い」
「さっきも言っただろう」
「何度言えばわかるんだ」
握り寿司は、1貫を一口で食べるのが基本です。
ちびちびと食べるものではありません。
ちびちび食べると、ご飯が崩れたり乾燥したりしてしまうからです。
ときどき、寿司のネタとご飯を別々に食べる人を見かけます。
食べるとはいえ、別々に食べるのはよくありません。
それをしてしまうと、握り寿司ではなくなります。
握り寿司は一口で食べるのが正式なマナーです。
ただしこれは、あくまで「できれば」という話であり、理想です。
あんぐり大きく口を開けられず、一口で食べられない人もいるでしょう。
握り寿司を醤油につけるとき、どうしていますか。
ご飯の部分を、小皿の醤油につけて食べればいいだろうと思いますが、実はマナーとして正式な付け方があります。
「上下をひっくり返し、ネタに醤油をつける」
通常の握り寿司は、醤油をつけるとき、逆さまにして、ネタに醤油をつけます。
ご飯に醤油をつけると落ちることを防ぐためです。
しかし、これがうまくできないものもあります。
手で食べるべきか、箸で食べるべきか。
握り寿司の食べ方に、迷ったことはありませんか。
基本的には、手で食べるのがよいこととされています。
寿司屋で握り寿司を注文するとき「2貫ずつ」が一般的です。
2貫といえば少ないように感じますが、人によります。
たとえば、幼い子ども、小食の女性、年配者などです。
寿司屋で握り寿司を注文するとき「2貫ずつ」が一般的ですが、1貫ずつ握ってくれるところもあります。
小食の人が注文するものと思います。
しかし、ほかにも楽しみ方があります。
通は、職人が握って台の上に置いた瞬間に取って食べ始めます。
3秒と待ちません。
それも素手で、一口です。
ファストフードといえば、どのようなイメージを持っていますか。
一般的に言えば、栄養価が低くて、カロリーが高く、体に悪いというイメージがあるのではないでしょうか。
事実、ファストフード店の大半は、これらが当てはまります。
私は寿司屋で、寿司を食べる前、おいしいかどうかが判断できます。
難しいことではありません。
店内のにおいで、わかります。
ひりひり、ひりひり。
口に入れると、全身から汗が噴き出るような、強い衝撃が伝わります。
そうです、わさびです。
「回転寿司」が、大変一般的になりました。
寿司屋らしくない堅苦しさが小さくて開放感があります。
そのため、お客さんが好きなネタを手軽に手を出しやすい。
回転寿司ではタイミングによって、干からびたねネタが回ってくることがあります。
作ってからしばらく時間が経ってしまうと、水分が蒸発して、色は変色し、ネタの品質が落ちてしまいます。
これは素人の目でも、はっきりわかるほどです。
回転寿司で欲しいネタが載った皿をキープするために、いくつかまとめて取っているお客さんがいます。
そのまま食べるのかと思ったら、しばらくして、またレーンに戻してしまうのです。
これは重大なマナー違反です。
寿司屋で、寿司に関する知識をひけらかす人がいます。
「寿司」と一言で言っても、魚の種類、脂の乗り具合など、ご飯の握り具合など、奥が深いものです。
握り寿司に関して少し知識を得たばかりの人は、自分の豊富な知識を認めてもらいたいがために、うんちくを話し始めるのです。
寿司屋で交わされている言葉に耳を傾けると、不思議な単語を聞くことがあります。
「ムラサキをください」
「お愛想、お願い!」
職人は一人前になるまで「10年」もの時間をかけています。
考えてみましょう。
寿司屋で一番喜ばれる言葉は何でしょうか。
18歳のころ、家族旅行で北海道に行ったときのことです。
たまたま宿泊していた宿の近くに、高級寿司屋があるという話を聞きつけました。
普段なら「高い。贅沢だ」で、そのまま話は終わってしまうのですが、そのときは特別でした。
一昔前「卵でその店がわかる」と言われていた時期がありました。
昔、卵は店が独自で作っていました。
また、卵は頻繁に作るネタでもあります。
寿司屋には、独特の熱気あふれる空気が流れていることが少なくありません。
回転寿司とは異なり、寿司屋は一般的に狭い。
しかも、店内に独特の空気が流れていることもあります。
寿司屋で、長居は禁物です。
お金を払っているのだから、長居してもいいだろうと思います。
無理に急いで食事をする必要はありませんが、食事が終わってから注文もせずに話を続け、いつまでも居座るのはよくありません。
小皿への醤油の入れ方は、なかなか人の性格が反映されやすいものです。
あなたは小皿に、醤油をどのくらい入れますか。
最初に醤油を小皿いっぱいに入れる人がいます。
魚の味を、存分に味わいたければ、醤油は不要です。
醤油の本来の目的は、魚の生臭さを消すためのものです。
人によっては、魚独特の生臭さが苦手という人がいます。
ねたといってもさまざまです。
握り寿司の食べる順番に、正式なルールはありません。
実は、一般的に、おいしく食べやすい順番というのがあります。
握り寿司とちらし寿司。
どちらも新鮮な魚とご飯を使っていますが、食べ方は少し異なります。
ちらし寿司の場合も、握り寿司のようにご飯とネタを一緒に口に入れようとすると思うようにはいきません。
握り寿司は、職人の芸術作品です。
何十年にもわたる修行を積んだ職人の作品です。
寿司屋では、あらかじめ控えておきたいことが2つあります。