お店で注文の際、ざっくりした言い方をしていませんか。
「これで」
「この赤いやつ」
「このパスタでお願いします」
心当たりがあれば要注意です。
もちろん注文は問題なくできるでしょう。
指を指しながら言えば、店員さんも一緒に見て確認できます。
しかし、ここは要チェックポイントです。
あまり褒められることではありません。
まず注文した本人が損をします。
ざっくりした言い方をすると、食べている料理名をきちんと意識できません。
肝心の料理名が思い出せない。
食べている最中「料理名は何だっけ?」となります。
メニューを取り出して「ええっと……」とあたふたすることになります。
言い切らないと、注文間違いの原因にもなります。
メニューには、似た名前の料理が並んでいることも少なくありません。
注文内容がはっきり伝わらず、間違った注文をしてしまうかもしれません。
指を指しながら注文したとしても、店員さんに見間違いをされる可能性もあります。
外食では、料理名も味わいの1つです。
料理名がわからないまま食べていては、味わいが半減します。
注文するときには、きちんと料理名を言い切りましょう。
はきはきした声で、料理名を最初から最後まで言い切りましょう。
最後まではっきり言い切ることで「これを注文した!」となります。
しっかり意識できて、きちんと頭に入ります。
声に出すことで、自分の声を自分の耳で聞くことになって反すう効果が生まれ、しっかり記憶されます。
覚えやすくなって、忘れにくくなります。
きちんと言い切ることは、店員さんに敬意を払うことにもつながります。
発音しにくい料理名もあるでしょう。
「ラタトゥイユ」
「シュークルート」
「ビーフストロガノフ」
舌を噛んでしまいそうな料理名でも、ゆっくり発音すれば大丈夫です。
声に出すのが恥ずかしい料理名であっても、やはりきちんと声に出して注文しましょう。
特に注意したいのは、長い料理名のときです。
長々した料理名は、すべて発音するのがおっくうなので省略した言い方をしやすいもの。
たとえば「ナスとソーセージとベーコンのトマトソースパスタ」の場合「トマトソースパスタ」と省略するといったケースです。
料理名を省略しても、指を指しながら言えば注文は通じるでしょうが、やはりよくありません。
同じように、食べている最中「この料理名は何だっけ?」となります。
省略して言うと省略した料理名で覚えてしまい、正式名称がわからなくなります。
きちんと料理名を声に出して言うことは、注文を伝えるだけではありません。
注文とは宣言です。
「私は今からこれを食べます」という宣言になります。
宣言ですから、料理名が短かろうと長かろうと、きちんと言い切ることが大切です。
宣誓文を読み上げているようなつもりになってください。
食に対する覚悟が決まり、よりしっかり味わえるようになります。
「自分は今○○を食べている」と自覚しながら料理を楽しめます。
料理名を言い切って注文することを心がけましょう。