遅刻癖のある人は「ぎりぎりに到着するのがよい」という考え方があります。
会社の始業時間が「9時」なら「8時57分」に到着しようとします。
待ち合わせの約束が「15時」なら「15時ぴったり」に到着しようとします。
時間だけ見れば、一応遅刻はしていません。
ぎりぎり間に合っています。
遅刻癖がある人は「早めに到着しても待ち時間が長くなり、無駄な時間が発生する」と考えています。
できるだけ時間ぎりぎりに到着したほうが、待ち時間が少なくて済むのでよいと考えています。
そのため、わざとぎりぎりに到着するような行動習慣になっています。
これがよくありません。
時間ぎりぎりで行動していると、途中で少しでも遅延が発生すると、遅刻が確定します。
行き先に向かっている最中、ずっと焦り続けることになります。
精神的に落ち着かず、ストレスを感じます。
心拍数が上がって、はらはらどきどきして、冷や汗をかくことになるでしょう。
トイレに寄る時間すら、ためらってしまいます。
時には小走りで待ち合わせ場所に向かうこともあるでしょう。
いくら時間に間に合うとはいえ、ぎりぎりに到着するのはリスクが大きい。
結果はセーフかもしれませんが、行動習慣としてはアウトなのです。
遅刻癖を直すなら、考え方を改めましょう。
「ぎりぎりに到着するのがよい」と考えるのではありません。
「余裕を持って到着するのがよい」と考えるようにするのです。
時間に十分な余裕を心がけてください。
余裕の目安としては「15分前」「30分前」などが一般的です。
場合によっては「1時間前」がふさわしいこともあります。
十分余裕を持って出発すれば、行き先に向かっているときも落ち着いていられます。
早めに到着すると、待ち時間が長くなって無駄な時間も増えると思われがちですが、誤解です。
早めに到着したら、身だしなみを整える時間に使えます。
汗を拭く、用を足す、靴のひもを結び直す、肩のふけを落とす、ネクタイの位置を整える。
女性なら、化粧直しです。
身だしなみを整える必要はなくても、息を整えて気持ちを落ち着かせるだけでも意味があるでしょう。
それでも時間が余れば、本や新聞を読んだりメールを確認したりして暇をつぶせばOKです。
遅刻癖を直すなら「ぎりぎりに到着するのがよい」ではなく「余裕を持って到着するのがよい」と考えるのが正解です。
余裕を持った行動に快感を覚えるようになれば、遅刻癖が直るのも時間の問題です。