買い物をする際、私たちは「ある価値観」を軸に決める傾向があります。
それは「値段が高ければ高いほどよい」という価値観です。
たとえば、プレゼントを選ぶとき、家電を選ぶときです。
物やサービスは、値段が高くなるにつれて質も上がるのが一般的です。
安価なものなら質も低い。
高価なものなら質も高い。
もちろん値段と質が完全比例するわけではありませんが、ある程度関係しています。
低い質より高い質を好むのは誰もが同じでしょう。
「高価なものを買っておけば間違いないだろう」
そう思って、とりあえず値段が高いものを選んでいる人も多いのではないでしょうか。
しかし「値段が高ければ高いほどよい」という価値観には注意が必要です。
正しい買い物をするには、安易な基準だからです。
高価なものでも、相手の趣味や好みに合っていないプレゼントでは意味がありません。
せっかく贈っても、喜ばれないプレゼントになる可能性があります。
価値が高くても、相手がその価値を理解できないこともあるでしょう。
高いお金を払ったにもかかわらず喜ばれないなら、お金を生かしきれていません。
プレゼントが成功できなかったことになります。
家電の買い物でも同じことが言えます。
高価な家電には使わない機能がたくさんあって、邪魔になることがあります。
見栄えがごちゃごちゃしていると、操作がわかりにくい。
いらいらして、ストレスが増えます。
機能が多くても、実際に使うのは一部でしょう。
機能が多すぎて、かえって不便になるケースもあります。
電力消費量が高く、電気代まで跳ね上がることもあるでしょう。
「前に使っていたもののほうがよかった」「高いお金を出した意味がなかった」と後悔する可能性がある。
「とりあえず高価なものを買っておけば間違いない」という価値観は、半分は正しいですが、半分は間違いなのです。
では、何を基準にして選ぶのか。
「感情」や「必要性」を目安に選ぶのです。
プレゼントを選ぶなら「感情」を目安にしましょう。
どれを贈ると喜んでもらえるのかと想像しながら、それぞれの商品を眺めていきます。
相手が喜んでいる様子を思い浮かべると、相手の趣味や好みまで考えが及ぶようになります。
どの商品がいいのか、おのずと見えてくるでしょう。
本当に喜ばれるプレゼントを実現できるはずです。
家電を選ぶときは「必要性」を目安にしましょう。
自分が必要としている機能や使い方を軸にして考えると、おのずと適切なスペックが見えてくるでしょう。
必要性を軸にすることで、適切な買い物を実現できます。
結果として、無駄遣いを防ぐことにもつながります。
いま一度「値段が高ければ高いほどよい」という価値観を見直しましょう。
「金額」も大切な目安ですが、それがすべてではありません。
むしろ本当に大切な目安は「感情」であり「必要性」です。
感情や必要性という目安を重視したほうが、正しい買い物を実現しやすくなります。