貧乏性の人は、小さな損得にこだわります。
たとえば、広告を見比べたとき、遠くのスーパーのほうが1円安い商品が売っていたとしましょう。
少しでも安いものを入手するために、徒歩・自転車・自動車など、努力と時間をかけて買いに行こうとします。
手間暇をかけた分だけ、ものを安く入手できるでしょう。
「少しでも得をしたい。少しでも損をしたくない」という気持ちがあります。
もちろん努力は立派です。
小さな金額とはいえ、お金はお金です。
1円であっても、節約は節約です。
1円の節約を10回繰り返せば10円になり、100回繰り返せば100円になります。
しかし、そうは言っても、たかだか1円です。
小さな損得のために必死で努力するのは、割に合わないでしょう。
体力と時間をかけている割に、見合った効果が得られていない状態です。
そこで、ある考え方があります。
小さな損得は「ほぼゼロ」として考えてください。
苦労や時間をかけて得した金額が小さい場合は「ほぼゼロ」と考えます。
小さなミスで損をした金額が小さな場合も「ほぼゼロ」と考えます。
厳密にはゼロではありませんが、あえて大まかに考えてみることで、小さなことに動じない心が得られるはずです。
損得の幅が努力の割に小さいなら、無意味・無価値という考え方ができるはずです。
損得の効果が小さなことは、後回しにするか、無視します。
努力や時間をかけるなら、損得の幅が大きいことから着手するのが効率的でしょう。
そうすれば小さな金額に動じなくて済むため、貧乏性の程度も和らぐはずです。
結果として、余裕のある行動ができるようになります。
自分が取り組んでいる節約努力の実態を見直してみてください。
節約できる金額が、労力と時間の割に合っているのか。
遠くのスーパーまで買いに行くことが、本当に得なのか。
1円高い商品を買うことが、本当に損なのか。
小さな金額に振り回されないことです。
あらためて確認すると、小さなことを大げさに考えているのかもしれません。
努力の割に損得の効果が小さいとわかれば、小さなことにけちけちしなくなります。