同棲では、自分のやり方を押し付けないよう注意しましょう。
2人が一緒に暮らし始めると、相手の家事のスキルがわかるようになります。
思っていたより上手ならいいのですが、問題は、思っていたより下手な場合です。
相手の家事が不十分だと「きちんとできていないよ」と文句を言いたくなるでしょう。
自分のやり方のほうが正しいなら「こうしたほうがいいよ」と指導をしたくなるでしょう。
特に神経質な人なら、細かい点まで指導したくなるはずです。
トイレの掃除の仕方、服の畳み方、食器の洗い方など、細かく指導をする。
「正しいやり方を指導している自分は、なんて親切なのだろう」と得意げに思うかもしれません。
しかし、ここに注意があります。
相手がどう感じるか考えてみましょう。
「ああしなさい」「こうしなさい」と細かく指導されると、最初は素直に聞けても、だんだん口うるさく感じてくるでしょう。
いちいち指摘をされると、強い摩擦が発生して、相手はストレスを感じます。
相手の家事が不十分とはいえ、露骨に否定すると、不快な気持ちにさせます。
自分のやり方を押し付けたところで、摩擦と反発が生まれ、喧嘩に発展するのは時間の問題です。
「指導」という響きも、相手を見下しているような印象があってよくありません。
いつか限界に達して、同棲が嫌になってしまうのです。
「きちんとしたい」「きれいにしたい」という気持ちは大切ですが、それが喧嘩の火種になっては本末転倒です。
そのため、相手の家事に不満があっても、自分のやり方を押し付けないように注意しましょう。
もし相手の家事が不十分であることに気づいたら「余裕があれば、こうしてほしいな」という柔らかい言い方が適切です。
もしくは「こうしてみたらどうかな」「こうするといいかもしれないよ」と提案するような言い方もいいでしょう。
小さなことなら、時には、寛大な心を持って気にしないことも大切です。
許容範囲を広げておくほうが、心も穏やかになります。
無理やり自分のやり方を押し付けるのではなく、2人で話し合いながら、より良い家事を形作っていくことが大切です。