身長を伸ばしやすいとして有名なスポーツがあります。
たとえば、バレーボールやバスケットボールです。
「バレーボールやバスケットボールは、身長が伸びやすい」
「バレーボールやバスケットボールを始めたら、身長が一気に伸びた」
一度は聞いたことがある話ではないでしょうか。
バレーボールやバスケットボールをしている人は身長の高い人が多いため、説得力があるように思えます。
実際は、どうなのでしょうか。
まずバレーボールやバスケットボールは、骨の成長によいスポーツであるのは事実です。
骨の成長には、縦方向の運動が効果的です。
縦方向の運動によって骨に刺激や圧力が加わると、骨の内部にある骨芽細胞が活性化されます。
その結果、骨の成長がスムーズに促されます。
バレーボールやバスケットボールは、飛び跳ねる運動が多いため、身長増加には有利なスポーツと言えます。
しかし「バレーボールやバスケットボールをすれば、必ず身長が伸びる」と考えるのは誤解です。
あくまで伸びやすいという話であり、必ず伸びるわけではありません。
バレーボールやバスケットボールをしていても、なかなか身長が伸びなかった子どももいます。
また「バレーボールやバスケットボールをすると身長が高くなる」という話が広まりやすい様子にも、理由があります。
そもそもバレーボールやバスケットボールは、身長の高い人ほど有利なスポーツ。
もともと身長の高い人が集まりやすいため、バレーボールやバスケットボールをすると、身長が高くなる錯覚を起こすのです。
骨の成長を促すには縦方向の運動が効果的ですが、あくまで「最も効果的な運動」というだけの話。
大切なことは、体全身をしっかり動かすことです。
全身を満遍なくしっかり動かすことで、骨に刺激が加わるだけでなく、栄養も全身に行き渡ります。
過度の運動でさえ避ければ、どんな運動でも自由です。
テニス・サッカー・水泳でもかまいません。
普通に歩いたり走ったりするだけでも、立派な運動になります。
縄跳びやドッジボールも、思いきり楽しめば、縦方向の運動になります。
どんなスポーツでも、普通に楽しんでいれば、自然と縦方向の運動が含まれます。
身長を伸ばすために、特定のスポーツを無理やりさせるのではなく、本人が楽しんでできるスポーツであることが大事です。
バレーボールやバスケットボールというスポーツに限定せず、体をよく動かす運動なら何でもOKです。
本人が好きで楽しむスポーツは、自然と運動量も多くなり、長続きします。