私たちの身長は、朝と夜とで変わります。
ほんの半日で身長が変わるなんて信じられないかもしれません。
もし機会があれば、朝と夜とで身長を測ってみると、違いがあることに驚くでしょう。
個人差はありますが、朝より夜のほうが1から2センチほど低くなります。
人によっては、3センチほどの違いが出る場合もあります。
体の成長が退化したかのような現象です。
なぜ朝と夜とで身長が変わるのでしょうか。
もちろん成長が退化したわけではありません。
この現象が起こる原因は、骨の関節部分にある「軟部組織」にあります。
関節の動きを滑らかにする軟部組織は、軟らかで弾性に富んでいます。
骨とともに体を支えている、重要な組織の1つです。
私たちは日中立って行動していると、体重と重力の影響によって、だんだん軟部組織が縮みます。
その結果、朝より夜のほうが身長が低くなるのです。
特に激しい運動をしていると、軟部組織への圧迫も強くなるため、身長の変化の幅も大きくなる傾向があります。
縮んだ軟部組織は、一晩寝れば元どおりになるので心配ありません。
また軟部組織が縮む現象は、誰にでも起こる現象なので、病気でもありません。
「そういう現象がある」ということを、知識として知っておくといいでしょう。
少しでも身長を高く計測したいなら、健康診断は午前中のほうがいいかもしれません。