本番に向かうとき「絶対ミスしてはいけない」と考えがちです。
ささいなミスや失敗も失態も許さず、完璧を目指すのが正しいとされています。
もちろんより良い結果を発揮できたほうが、高く評価されるでしょう。
100点満点の結果が理想なのは間違いありません。
しかし「絶対ミスしてはいけない」と考えるのはよくありません。
余計にミスを促す考え方だからです。
「絶対ミスしてはいけない」と考えた瞬間、心にプレッシャーが生まれ、緊張が高まります。
うっかりミスをしている様子を想像してしまい、余計なストレスを生み出します。
悪い想像は悪い結果をもたらします。
人間は「絶対」という言葉に弱い。
変な方向に妄想が膨らみ、本番が怖くなる。
どんどん不安や心配がまして、心も体も硬直していく。
アクセルやブレーキを、過剰に踏みすぎてしまうのです。
少しミスをしたくらいで、動揺しないことです。
「3回までミスしても大丈夫」と考えましょう。
人間ですから、ミスをすることもあります。
うっかり恥ずかしい姿を見せることもあれば、笑われることもあります。
言い間違えることもあれば、発言を撤回することもあります。
誤解や勘違いをすることもあれば、先入観や思い込みもあります。
自分に優しくなりましょう。
ミスがあるのは、人間らしいことと言えます。
「3回までミスをしても大丈夫」と思えば、自分の許容範囲が広がります。
聞き手も、3回までは見て見ぬふりをしてくれるでしょう。
心にゆとりができて、緊張がほぐれるのです。