ネガティブな人は「人生に1つの無駄もあってはいけない」と考えています。
結果が出なければ「無駄なことをした」と自分を責める。
報われなければ「意味がなかった」とため息をつく。
いいことが1つもなければ「行動しなければよかった」と後悔する。
ネガティブな人は、無駄なことをしてしまうたびに、いらいらします。
たしかにうまくいかないことがあると、無駄が発生して効率が悪くなり、悔しくなるでしょう。
時間・労力・お金を捨てたように感じれば、むしゃくしゃした気持ちになるのも当然です。
しかし「人生に1つの無駄もあってはいけない」と考えるのは、少し大げさです。
無駄をなくす心がけが過度になると、何事も打算や損得で考えてしまい、心が卑屈になります。
「しなければよかった」「出会わなければよかった」と後悔することが増えます。
失態を犯した自分を責めることも多くなる。
無駄をなくそうと思うから、余計に無駄が目立つようになり、かえっていらいらする時間が増えるのです。
人生に1つの無駄もあってはいけない考え方こそ、人生の無駄です。
一方、ポジティブな人は違います。
ポジティブな人は「人生に1つの無駄もない」と考えています。
結果が出なければ「改善点が見つかった」「努力が足りないとわかった」などの意味を見いだします。
報われなければ「不適切だとわかった」「よい教訓が得られた」「次の課題が見つかった」などの価値を見いだします。
無駄なことに思えても、意味や価値を見いだせば、無駄とは言えません。
無駄と思うから無駄になります。
意味や価値があると思えば、意味や価値が出てきます。
人生に無駄がないことを知っているので、いつもにこにこしているのです。
「どんなことにも意味や価値がある」と思うことが、人生を豊かにする考え方です。