「文系が入社すると、営業の仕事から始まる」
就職活動では、よく聞く話です。
企業にもよりますが、文系が入社して最初の仕事は、営業になるのが定番といわれています。
応募者の希望にかかわらず、文系の大半は、まず営業の仕事から始まるのです。
「文系は営業しかさせてもらえない」と思うかもしれませんが、誤解です。
たしかに営業を担当する場合が多いのは事実ですが、営業しかさせてもらえないわけではありません。
たとえ営業から始めたとしても「定年退職までずっと営業」という状況は、まれです。
なぜ、営業を経験させるのか。
それは、企業の末端の状況を理解させる意味があります。
末端ではどのような活動が行われ、企業の血液であるお金が、どう流れているのか。
末端の状況を理解しているからこそ、後から異動したときに役立ちます。
思考が深くなり、仕事を考えるヒントが浮かびやすくなるのです。
最初から希望の仕事をさせてもらえると思わないことです。
最初から希望の仕事をさせてもらおうとすると、文系に限らず理系でも、就職活動が厳しくなるでしょう。
新入社員には、新入社員にふさわしい仕事を与えられるのは、どの企業でも同じです。
むしろ、営業から始められることを楽しみに考えることです。
営業を嫌がるのではなく、むしろ積極的に取り組みましょう。
営業で実績を積めば、能力を認められ、異動の希望も叶いやすくなります。
営業は、社会人の入り口にすぎません。
ただの登竜門です。
重要な経験を積む場であり、そこからさまざまな道へとつながります。
困難ではありますが、きちんと経験を積んで生かせば、立身出世ができる道なのです。