執筆者:水口貴博

子どもの「外遊び」のすすめ

25

真っ暗闇だからこそ、あらゆる怪物をイメージさせられる。

真っ暗闇だからこそ、あらゆる怪物をイメージさせられる。 | 子どもの「外遊び」のすすめ

私の実家の近くには、神社があります。

歩いて1分の近場です。

その神社には、ブランコ・鉄棒・滑り台など、遊具がありました。

それから野球やサッカーができる広場もありました。

近いので、外で遊ぶときにはその神社を思い浮かべるほどよく遊んでいました。

昼間は子どもたちにとって絶好の遊び場でした。

しかし、その楽しいはずの神社は、夜になると一転します。

電球は1つもなく、まさに真っ暗。

月明かりでほのかに見える程度です。

祖父からは「神社は神様の家だよ」と教わっていました。

「悪いことをしたら鬼が出てくる。神様に叱られる」と脅されてもいました。

夜、家の外に出て神社を見ると、本当に真っ暗です。

何も見えません。

都会の夜とは違い、電球1つもない夜の神社というのは、本当に闇です。

しかし、子どもは不思議です。

親から「お化けがいるよ」と言われると、暗闇の中から本当にお化けが出てくるのではないかと、想像を膨らませてしまいます。

私は怖くて夜の神社だけは近づけませんでした。

何もない真っ暗闇の神社を見て「こんなお化けかな」「こんな妖怪がいるのかな」とさまざまな妄想を膨らませていました。

当時、特に大きな影響を受けていたのは、水木しげるさんの名作『ゲゲゲの鬼太郎』です。

作品に描かれる数多くの妖怪たちが、本当に神社にはいると思って、尻込みしていました。

夜の神社は、あまりに怖くて1人では近づけなかったのです。

子どもの「外遊び」のすすめ(25)
  • 真っ暗闇を経験させて、お化けのイメージを膨らます。
なぜ、ウォーキングマシンは、続きにくいのか。

子どもの「外遊び」のすすめ

  1. 外遊びには、子どもが生きる力に必要な要素がすべて備わっている。
  2. 家の中のゲームだけでは、生きる力を身につけられない。
  3. 自信は、外で遊んでいれば、自然と身につく。
  4. とりあえず行動していれば、自然と話は広がっていく。
  5. 現代は豊かだ。
    それをわからせるには、野外キャンプの体験が一番。
  6. 進んだ現代社会だからこそ、昔の遊びを教える価値がある。
  7. 力任せでは勝てない昔のゲームでは、慣れた大人ほど有利になれる。
  8. 四季のある日本だからこそ、特に外遊びはおすすめ。
  9. なぜ大都会ほど、大自然があるのか。
  10. 自然の音を聞くと、子どもは強く育つ。
  11. 旅行が難しいなら、せめて日帰りのピクニックくらいならできるはず。
  12. 犬と散歩しているときに、口喧嘩は起こらない。
  13. 畑仕事を手伝わせると、不思議と味覚が研ぎ澄まされる。
  14. スポーツは、体の運動だけではない。
    脳の運動でもあった!
  15. 団体競技はどれも、頭を鍛える頭脳ゲームだ。
  16. 免疫力を高めるためには、清潔すぎてはいけない。
  17. 部屋の中は、刺激が限定されやすい。
  18. 「スクリーンで見る立体」と「現実世界の立体」は、脳には似て非なるもの。
  19. どんなにテレビが進化しても、現実世界の刺激にはかなわない。
  20. エアコンは、人の生活を便利にする。
    しかし、頼りすぎると不便にする。
  21. 国語の読解力は、経験が豊富なほどイメージが鮮やかになる。
  22. 体験を優先すると、必ず後で追い上げる力になる。
  23. 立って歩けるようになれば、外遊びをしてもいい時期。
  24. 子どもが泥んこになって帰ってくるのは、一生懸命に外で遊んで帰ってきた証拠。
  25. 真っ暗闇だからこそ、あらゆる怪物をイメージさせられる。
  26. なぜ、ウォーキングマシンは、続きにくいのか。
  27. 門限があるから、遊びの密度が濃くなる。
  28. 私たちには「新しい刺激に触れて、自分の領域を広げたい」という野心と冒険心が眠っている。
  29. 子どもの持ち物に名前さえ書いておけば、迷子になっても怖くない。
  30. 成長のために「遠くへ行ってみたい」と思う子ども。
    安全のために「遠くへ行くな」という親。
    この矛盾が問題だ。

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