執筆者:水口貴博

子どもの「外遊び」のすすめ

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門限があるから、遊びの密度が濃くなる。

門限があるから、遊びの密度が濃くなる。 | 子どもの「外遊び」のすすめ

私が小学生のころは、遊びに門限がありました。

夕方の6時ごろです。

6時を過ぎると、親からひどく叱られるので、いつも時間を気にしながら遊んでいました。

自転車で10分ほどの距離にある友人の家に遊びに行き、6時までしか時間がないので、かなり一生懸命に遊んでいました。

室内で遊ぶなら、部屋に時計があるのでいいですが、大半はやはり外で遊ぶことが多いものでした。

神社で野球をしたり、かくれんぼをしたり、鬼ごっこをしたりします。

そのため、私は親からいつも防水の頑丈な時計を持たされ、時間になったら帰ってくるように言われていました。

時計を持参する小学生も珍しかったと思います。

しかし、今になって思えば、この制限時間がよかった。

制限されているがゆえに「一生懸命に遊ぼう」という気持ちに拍車がかかりました。

「野球なら、6時までに何試合できるか」

「もっと楽しむためにはどうすればいいのか」

「制限時間内に、ほかの遊びはできないか」

遊びの仕方を工夫しようとします。

怠けがなくなり一生懸命になるようになります。

遊んでいる最中に「休んでいる暇などない!」と思ってしまいます。

最初から遊びが濃かったのではなく、時間を意識していたからこそ遊びが濃くなっていました。

その時間内に、何とかやれるだけの遊びはやっておこうと思っていました。

子どもに門限を設けないのは、よくありません。

子どもが遊びに夢中になると、いつまでも遊び続けます。

そもそも子どもが夜遅くまで遊び続けるのは危険です。

夜になると視界が悪くなり、交通事故に遭う危険が高まります。

子どもに外遊びをさせるときには、時計を持参させ門限を作るほうがいい。

時間を意識させるのに早すぎることはありません。

過剰なタイムプレッシャーはストレスになりますが、適度なプレッシャーは頭を活性化させるよい刺激へと変わるのです。

子どもの「外遊び」のすすめ(27)
  • 子どもに門限を守らせるため、時計を持たせる。
私たちには「新しい刺激に触れて、自分の領域を広げたい」という野心と冒険心が眠っている。

子どもの「外遊び」のすすめ

  1. 外遊びには、子どもが生きる力に必要な要素がすべて備わっている。
  2. 家の中のゲームだけでは、生きる力を身につけられない。
  3. 自信は、外で遊んでいれば、自然と身につく。
  4. とりあえず行動していれば、自然と話は広がっていく。
  5. 現代は豊かだ。
    それをわからせるには、野外キャンプの体験が一番。
  6. 進んだ現代社会だからこそ、昔の遊びを教える価値がある。
  7. 力任せでは勝てない昔のゲームでは、慣れた大人ほど有利になれる。
  8. 四季のある日本だからこそ、特に外遊びはおすすめ。
  9. なぜ大都会ほど、大自然があるのか。
  10. 自然の音を聞くと、子どもは強く育つ。
  11. 旅行が難しいなら、せめて日帰りのピクニックくらいならできるはず。
  12. 犬と散歩しているときに、口喧嘩は起こらない。
  13. 畑仕事を手伝わせると、不思議と味覚が研ぎ澄まされる。
  14. スポーツは、体の運動だけではない。
    脳の運動でもあった!
  15. 団体競技はどれも、頭を鍛える頭脳ゲームだ。
  16. 免疫力を高めるためには、清潔すぎてはいけない。
  17. 部屋の中は、刺激が限定されやすい。
  18. 「スクリーンで見る立体」と「現実世界の立体」は、脳には似て非なるもの。
  19. どんなにテレビが進化しても、現実世界の刺激にはかなわない。
  20. エアコンは、人の生活を便利にする。
    しかし、頼りすぎると不便にする。
  21. 国語の読解力は、経験が豊富なほどイメージが鮮やかになる。
  22. 体験を優先すると、必ず後で追い上げる力になる。
  23. 立って歩けるようになれば、外遊びをしてもいい時期。
  24. 子どもが泥んこになって帰ってくるのは、一生懸命に外で遊んで帰ってきた証拠。
  25. 真っ暗闇だからこそ、あらゆる怪物をイメージさせられる。
  26. なぜ、ウォーキングマシンは、続きにくいのか。
  27. 門限があるから、遊びの密度が濃くなる。
  28. 私たちには「新しい刺激に触れて、自分の領域を広げたい」という野心と冒険心が眠っている。
  29. 子どもの持ち物に名前さえ書いておけば、迷子になっても怖くない。
  30. 成長のために「遠くへ行ってみたい」と思う子ども。
    安全のために「遠くへ行くな」という親。
    この矛盾が問題だ。

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