性格によっては、自己主張が強い性格の子どもがいます。
子どもに「これはどう?」と尋ねると「嫌だ。別のものがいい」と強く主張することがあります。
こうした性格の子どものことを大人たちは「頑固」や「自分勝手」という言い方をします。
「もっと素直になりなさい」と叱ります。
しかし、考えてみましょう。
実は、これほど素直なこともありません。
人の目を気にせず、ありのまま自分の気持ちを表現しています。
周りがどんな状況でも、自分の気持ちをストレートに表現している。
素晴らしい素直さです。
もし、ここで親が強引に「みんなに合わせなさい」と言い伏せると、子どもは自由な意見が言えなくなります。
では、どんな意見を言い始めるかというと「周りに合わせた無難な意見」を答えるようになります。
自分が選んでいるようで、選ばされているという状態です。
「周りに合わせることがいいことなのだ」と勘違いする。
本当はAという意見があっても、Bと答えるようになります。
親は子どものことは「素直になった」と思います。
そればかりか、子どもまで「これは自分の考えだ」と、自分の意見ではないのに自分の意見だと勘違いするようになるから大変です。
協調性を大切にしすぎると、だんだん自分の本当の意見が見えなくなります。
素直になっているように見えて、逆に素直ではなくなっている。
まず親は子どもの意見を大切にしましょう。
自由に意見を言い合い、さまざまな角度からの意見を吸収する姿勢を持たせるのです。