時間を作る基本は「仕事を減らすこと」です。
多くの人は、仕事のスピードを上げることだと考えています。
まず仕事のスピードアップを図り、短い時間が片づけ、時間を生み出そうとしています。
もちろん仕事のスピードを上げることも大切です。
1時間かかる仕事を、頑張って40分で終わらせられれば、20分の時間ができます。
2時間かかる仕事を、頑張って1時間で終わらせられれば、1時間ができます。
仕事のスピードがあると、かっこいい雰囲気も出て「できる人」を演出できるでしょう。
便利なツールを使ったり、進め方を工夫したりすれば、不可能ではありません。
てきぱき仕事をこなせば、それだけ時間に余裕が生まれます。
しかし、ここに盲点があります。
仕事のスピードを上げるのは、集中力やテクニックを要するケースが多く見られます。
頑張れば頑張るほど疲れやストレスも増えるため、心身への負担が大きくなるのです。
「ツールを使えばいいではないか」という声もあります。
ツールを使う場合であっても、簡単にはいかない場合があります。
購入にお金がかかったり、細かい設定やプログラミングの知識が必要になったりすることが少なくありません。
仕事のスピードを上げるとはいえ、誰でも簡単にできるとは限らないのです。
一方、仕事を減らすのは簡単です。
シンプルにやらないだけの話です。
仕事を減らせば、すぐ空き時間が生まれます。
1時間かかる仕事をやめれば、それだけで1時間の時間が作れるのです。
そのうえ疲れやストレスも減ります。
仕事そのものがなくなれば、ミスや失敗を減らすことにもつながるのです。
いま一度、余計な仕事をしていないかチェックしてください。
「仕事を減らすなんてできない」という声が聞こえてきそうですが、実際はわかりません。
再考の余地はあります。
思い込みにとらわれていないか自問自答してみましょう。
形だけの会議、意味のないルーティンワーク、古い慣習やしきたりが関係する仕事。
よくよく考えると「この仕事は必要ないよね」と思える仕事をしているのではないでしょうか。
私たちはいつの間にか無駄な仕事をしていることが少なくありません。
やらなくていいことをやったところで仕方ありません。
時間泥棒は「人」だけでなく「仕事」にも言えることです。
必要かどうかを見分けるポイントの1つは「理由を説明できるかどうか」です。
理由を説明できない仕事は、やらなくていい仕事です。
さっさとやめてしまいましょう。
時間を作るなら、仕事のスピードアップより、仕事を減らすことから始めたほうが簡単なのです。