「ああ、面倒くさい、面倒くさい」
ことあるたびに「面倒くさい」とぶつぶつ言う人がいます。
どれほど面倒くさい仕事なのだろうと気になり、詳しく話を聞いてみると、拍子抜けしました。
まったく面倒くさい仕事ではありませんでした。
面倒くさい仕事どころか、むしろ楽で簡単な仕事でした。
その人は「面倒くさい」という口癖がありました。
「面倒くさい」という口癖があるせいで、何もかも面倒くさく感じるようになっていたのです。
「面倒くさい」は、ネガティブな言葉です。
疲労感と倦怠感を増幅させる、負の力があります。
口にした瞬間、体がだるく感じられ、仕事に取りかかる前から疲れを感じてしまいます。
楽な仕事や簡単な仕事であっても、面倒くさいと口にすると、本当に面倒くさく感じてくるから恐ろしい。
「面倒くさい」という一言は、疲労感・倦怠感を増幅させる言葉であるため注意が必要です。
「面倒くさい」が口癖になっていませんか。
もちろん世の中には、面倒くさい仕事があるのも事実です。
ややこしい仕事や手間暇のかかる仕事は、誰でも面倒くさいと思って当然です。
効率化やスピードアップをするために、改善を考える必要があるでしょう。
しかし、面倒くさいと思うことはあっても、実際に口にするのは要注意です。
思うのと言うのとでは、まったく違います。
実際に面倒くさい仕事もありますが、安易に「面倒くさい」と言わないことです。
口癖になっていると、口にするたびに疲労感と倦怠感が生まれ、日頃から疲れやすくなってしまいます。
重い腰が上がりにくくなって、行動力が落ちてしまいます。
もう一つ忘れてならないのは、自分のイメージや評価への影響です。
気持ちのいい言葉ではないため、耳にした人はちょっと不快な気持ちになるでしょう。
「面倒くさい」と言っていると、周りから「面倒くさい人」と思われることになりかねません。
上司に仕事を依頼されたとき、いつもの癖で「面倒くさい」と言ってしまい、ひんしゅくを買うかもしれません。
禁句というわけではありませんが、できるだけ口にしないことをおすすめします。
面倒くさいと思ったときはどうすればいいのでしょうか。
大きく深呼吸をしましょう。
ため息はNGですが、深呼吸はOKです。
深呼吸を1回するのではなく、できれば2回3回と繰り返してください。
目安としては、3秒~4秒かけて鼻から息を吸い、6秒~8秒かけて口をすぼめながら息を吐きます。
これを数回繰り返せば、十分な酸素が取り込まれ、自律神経の働きも整います。
疲労感や倦怠感が軽くなって、動きやすくなるでしょう。
さらには脳に酸素が供給されることで頭の回転が良くなり、やる気や集中力も出てくるはずです。
気づくと、面倒くさい気持ちが吹き飛んでいるのです。