「また会いたい」と思われる人になりたいなら、話し上手になるのではありません。
聞き上手になりましょう。
「また会いたい」と思われるためには、話し上手になることが必要と考えがちです。
モテる人のランキングでも「面白い人」が常に上位です。
たしかに巧みな話術があれば、話で相手を楽しませることができるでしょう。
面白い話で相手を笑わせることができれば、印象がアップするのは間違いありません。
ユーモアがあったり知性が感じられたりすると、話に引き込まれます。
自分のことを理解してもらいたくて、たくさん話してしまうこともあるはずです。
もちろん話し上手になるのもいいですが、注意点があります。
話し上手とはいえ、まくし立てるような話し方はよくありません。
話してばかりいると、相手はストレスを感じます。
まくし立てるような話し方はよくありません。
自分の話ばかりしていると、がつがつした印象が強くなります。
ぺらぺら話しすぎると、軽い印象を与えるだけではありません。
「かまってほしい感」が出てしまい、わがままで自己中心的な印象も与えます。
一方的に話し続けるマシンガントークは、威圧感があります。
聞くだけとはいえ疲れます。
自分ばかり話していると、話を理解することに忙しくなって、相手を疲れさせます。
「いつまで話が続くのだろう。早く話が終わってほしい」とへきえきするでしょう。
世の中には、巧みな話術で人気を集める人がいるのも事実ですが、それは一部のプロに限った話です。
プロでないかぎり、まくし立てる話し方をするのは危険です。
「口から先に生まれてきたようだ」と思われるでしょう。
話してばかりの人には抵抗を感じて「この人といると疲れる」「もう会わなくていいかな」と思われるのがオチです。
もともとおしゃべり好きな人は、特に要注意です。
相手がにこにこ楽しんでいるように見えても、実際は愛想笑いということがあります。
話し上手になればいいわけではないのです。
「また会いたい」と思われる人になりたいなら、話し上手より聞き上手になりましょう。
話を聞くことに集中すれば、相手から歓迎され、快く思ってもらえます。
人は、自分の話をしっかり聞いてくれる人に好感を持ちます。
たっぷり話ができると、すがすがしい気持ちになれ、後味のよい余韻が残ります。
また、熱心に話を聞いてくれる相手には、自然と警戒が解けて、心を開きたくなります。
理解されることは、快感の1つです。
ついプライベートな話もしてしまい、どんどん仲良くなっていけます。
だからこそ「また会いたい」と思ってもらえるのです。
もちろんずっと聞いてばかりいるわけではありません。
コミュニケーションはキャッチボールです。
話の内容に応じて、ときどきこちらも話すようにするのがいいでしょう。
効果的なのは「相槌」と「質問」です。
「うんうん」「なるほど」と適度に相槌を打つと、どんどん話が弾んでいきます。
掘り下げるように質問をすると、相手は「話に興味を持ってくれている」とわかって嬉しくなり、さらに会話が弾みます。
話すこと・聞くことの割合は「2対8」が理想的です。
「2対8」を目安にすれば、会話のキャッチボールの体裁が整い、バランスよく保てます。
聞き役として、どんどん相手に話をしてもらいましょう。
例えるなら「インタビュアー」です。
相手の話を聞いては質問をして、話を聞いてはまた質問する、という流れを繰り返します。
初対面は、インタビュアーになるくらいでちょうどいいのです。
自分は口下手という自覚があるなら、なおさら聞き役に徹するのが得策です。
インタビューとして、聞き役に徹して嫌われることはありません。
素晴らしいインタビュアーになれば、相手はあなたのことを「自分を理解している存在」として認めます。
自分を理解している存在だからこそ「また会いたい」と思われるのです。