執筆者:水口貴博

仕事が速く完璧にできる人になる30の方法

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議事録は、すべてを書こうと努力する。

議事録は、すべてを書こうと努力する。 | 仕事が速く完璧にできる人になる30の方法

会議のやりとりや内容を書きとめた「議事録」と呼ばれる書類を作ることも、新人の仕事の1つです。

私も議事録を何度も作らされた経験があります。

新人が会議に出席すると、必ずといっていいほど議事録を取る担当になります。

議事録は、会議に出席できなかった人にも内容を伝えるために書くだけのものではありません。

よくありがちな「あのとき言ったはず」「そんなことは聞いていない」という、つまらないやりとりをなくすためにあります。

そのために、議事録といえば、双方の会社側の代表者が内容を確認して、ハンコを押すことになっています。

とはいえ、肝心の議事録がしっかり書けていないと、話にもなりません。

一度経験するとよくわかるのですが、議事録を書く作業は思ったより大変なのです。

話しているやりとりをすべて記録しようと思うと、すべてを書ききれず、途中で指が止まってしまいます。

話の内容を要約して、ポイントだけを押さえて書きとめるようにします。

しかし、内容をまとめようとしても、複雑な話の内容なら、それだけ要約は難しい。

特に新人ほど、仕事の内容、意味、流れ、様子がまだわかりませんから、話にもついていけません。

専門用語が飛び交う内容は、聞くだけで精いっぱいなのです。

当然、要約どころの話ではありません。

私の議事録の苦労話なら、いくらでもできます。

何度か議事録を担当していくと、だんだんポイントがつかめるようになります。

いろいろ試行錯誤した結果、一番いい議事録の書き方は「すべてを書こうと努力する」ということです。

「それじゃあ、話の進展が速いときには、書ききれないじゃないか」

そんな声が飛んできそうですね。

たしかにそうです。

すべては書ききれませんが、すべてを書こうと努力をするのです。

書きかけで終わってもいいし、中途半端な文章で区切ってもいいですから、できるかぎりをメモしようと努力だけはしましょう。

新人は、仕事の流れや仕組みがわかっていませんから、会議に出席してもやりとりの内容を把握できません。

聞いたこともない専門用語が飛び交い「あのメールの件についてですが」と言われても「あのメールとはなんだろう」と思います。

しかし、わからないからこそ、すべてを書いてしまおうとするのです。

理解できなくてもいいから、せめてメモだけはとっておくのです。

専門用語も、そのときは意味がわからなくてもいいですから、とにかくメモを取っておきます。

当然ですが、走り書きになり、字は汚くなり、中途半端な記録の連続になります。

しかし、会議が終わり、記録した「言葉の切れ端」だけをつまみとって話の流れを追うと、不思議なことに会議を再現できるのです。

そのとき聞いた専門用語も、後から聞くとあっさり、意味がわかったりします。

会議のときに聞いてもわからなかった内容が、後から冷静になって考えると、理解できるようになります。

新人はすべてが勉強です。

「話の重要なところだけを要約して書けばいい」という技は、慣れた人が行うことです。

いずれはそうできるようになればいいですが、初めからできる人はいません。

話の重要なところだけを要約できるように、何もわからない今のうちはすべてを書いて勉強を含めてメモを取っておくのです。

わからない話の内容でも、メモを取っておくことで、後から誰かに聞いて尋ねることができるようになります。

専門用語も、わからなければ、勉強をするチャンスと思い、何もかもメモを取っておくのです。

その繰り返しによって、だんだん会議についていけるようになり、新人が成長します。

議事録を書くことは、新人を成長させるためのいい仕事なのです。

仕事が速く完璧にできる人になる方法(6)
  • 議事録は、すべてを記録する努力をする。
仕事をたくさん抱えているときは、メモを作って、デスクに張る。

仕事が速く完璧にできる人になる30の方法

  1. 上司に言われた衝撃の一言。
    「速く完璧にしなさい」
  2. 経験量が、仕事の質を上げる。
  3. メモを取ることが、スピードと質を上げるポイント。
  4. ノウハウを、惜しみなくプレゼントしよう。
  5. 腰が低い人ほど、仕事ができるようになる。
  6. 議事録は、すべてを書こうと努力する。
  7. 仕事をたくさん抱えているときは、メモを作って、デスクに張る。
  8. 感謝をする人が、感謝をされる。
  9. 大きな仕事は、午前中に行うほうがいい。
  10. 部下に教える時間は、将来への投資時間。
  11. 返事の速いメールほど、熱意を感じる瞬間はない。
  12. 「人間改善」より「システム改善」がポイント。
  13. 気が利く人は、目立たないけど、重要な存在となる。
  14. 言葉遣い1つによって、仕事の質が大きく変わる。
  15. スピードが速く、質の高い仕事のためには、できるかぎり少人数のほうがいい。
  16. 仕事を真面目にしない。
  17. メールだけに頼らない。
    直接会って、話をしよう。
  18. 臨機応変の正体は、暗記だった。
  19. 「君、お前、あんた」は禁句。
    きちんと名前を使って呼ぶこと。
  20. 「即断、即決」は、仕事のスピードと質を高める。
  21. 本番で仕事が決まるのではない。
    準備段階ですでに勝負がついている。
  22. 理解をさせる側ではなく、理解をする側に回ること。
  23. 「この人といると成長できる」という人に、しがみついていこう。
  24. 他人を変えるのではなく、まず先に自分が変わる。
  25. 初めて経験する仕事に対しては、必ず不安が発生するもの。
  26. 「自分には関係ない」は、禁句。
  27. 長時間の仕事のために、補強ツールを用意する。
  28. 喜びの声を共有すると、モチベーションアップにつながる。
  29. 「できない、無理、不可能」は、禁句にしよう。
  30. 助けると、助けられるようになる。

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