ときどき人から悩みを聞くことがあります。
仕事の悩み・恋の悩み・進路の悩みなど、軽い悩みから重い悩みまでさまざまです。
悩みの多くは、デリケートです。
相手の秘密やプライベートを知ることになるため、聞く側にも覚悟が求められます。
悩みを聞くとき、大切にしたい心がけがあります。
それは「感情移入」です。
感情移入をしないで悩みを聞いても、つまらない対応しかできなくなります。
相手は「どうして気持ちをわかってくれないの?」と不満を感じ、いらいらするでしょう。
あなたに不信感を抱き始めます。
「話すべきではなかった」と後悔されることも少なくありません。
感情移入ができないなら、そもそも悩みを聞かないほうがましです。
相手の悩みを聞きながら、自分のことのように感情移入をしましょう。
年齢・性別・状況など、お互い別々の存在ですが、細かい話は抜きにして、まず感情移入をすることが大切です。
相手が怒っているときは、自分も怒ります。
相手が悲しんでいるときは、自分も悲しみます。
相手が怖がっているときは、自分も怖がります。
相手の言葉や表情をもとに、その感情や態度を追体験するのです。
相手と一体になって融合を感じ取ることができれば、後は簡単です。
感情移入ができると、一緒に悩むことができるようになります。
そしていかに相手が苦しんでいるか、直感的に理解できるようになります。
相手に寄り添った態度ができるようになります。
相手が言ってほしいフレーズが思い浮かびやすくなります。
相手の立場を想像しやすくなるため、より適切なアドバイスもできるようになります。
たとえ上手にアドバイスができなくてもいいのです。
共感しながらうなずくだけでも、相手は喜んでくれるはずです。
「しんどいね」「つらかったね」「それは大変だよね」と声をかけるだけでも喜ばれます。
「自分の気持ちをわかってくれた」と心が癒されるのです。
悩みを聞くときは、感情移入を心がけてください。
感情移入がしにくい悩みもあるかもしれませんが、できるだけ相手の気持ちに寄り添うようにしましょう。
感情移入をして、しすぎることはありません。
感情移入ができれば、すてきな聞き上手になれるでしょう。