自分の気分を上げる、つまりテンションを上げるためには、まずは初体験に飛び込むことです。
初めての体験なら、基本的に何でもOKです。
初めて食べる料理、初めて行く場所、初めて話す人、好きな人との初めてのデート……。
こうした「初めて」がつくことは初体験であり、今までにはない新鮮な刺激を受けることができる経験ということです。
人間は、初体験をするときにはどきどきし、テンションが上がるようになっています。
どきどきするとは、自分の気持ちが高ぶり、テンションがぐんぐん上がっている状態です。
特に初体験は、未体験というだけあって、前提情報がなく何をどうすればいいのかわかりません。
この不安定な状態が、人を活性化させるのです。
たとえば、私が初めて話をする相手が誰でも例外なく緊張してしまいます。
お年寄りでも小さな子どもでも、やはり緊張してしまいます。
初めて話す相手がどんな人なのかがまったくわからず、そのため緊張するのです。
しかし、不思議と、この緊張感がいい具合に自分のテンションを高めてくれます。
ついこの前も、知らない人から突然話しかけられました。
「あのすみません。ちょっと道を聞いてもいいですか」
突然話しかけられました。
どうやらあるお店を探しているようです。
ぼうっと寝ぼけていた私は、びっくりしとたんに目が覚めました。
さすがに知らない人から突然話しかけられると、まずは緊張します。
聞かれたところは、偶然にも私の知っているところでしたから、うまく教えることができました。
その人は「ありがとうございます」と言って、去っていきました。
面白いのは、話しかけられる前と後とでは、自分の心のテンションが変わっているということです。
話しかけられる前はぼうっとしていたにもかかわらず、話しかけられた後は不思議とテンションが高くなっているのです。
初めて話をする人だったため、ぴんと緊張が走り、きっかけになりテンションが上がったわけです。
こういうことは、初めての人と話すときだけでなく、初めての場所や初めて食べる料理にも同じ作用があります。
「初めて」には、気分を上げる効果があるのです。