どうも日本人には変な我慢癖があり、嫌なことや嫌いなことでも我慢をすることが美徳であるという考え方が根強くあります。
そのため我慢を避けることが、人間として失格であるように見られる風潮があるのです。
しかし、そんなことをしている人に限って、表情が暗く、元気がなく、いつもため息をついているのです。
自分から嫌なことや嫌いなことを我慢してまでやり続けている自分に原因があるのです。
元気がない原因は、元の気ではないからです。
しかし、そんな元の気からわざとそれさせてしまうようなことをし続けているのは、自分なのです。
嫌なことでも我慢する癖があるために、自分にとって有害なことに気づいても、やめられない止まらない状態になっているのです。
「我慢はすれば、いつか直る」という考えもあるようですが、誤解です。
我慢はすればするほど、苦手意識が強くなるため、もっと嫌いになります。
さらに嫌いになれば、元気をなくさせる存在になります。
私は昔からグリーンピースが大嫌いでした。
幼稚園のころからずっとグリーンピースを見るたびに元気がなくなり、口にした日には吐き気がするくらい嫌いでした。
グリーンピースだけを残した私を見た先生が、無理やり食べさせようとしたために、私はグリーンピースが嫌いになっていきました。
我慢をさせてまで食べさせていると、そのうち好きになって食べるようになるだろうとおかしな勘違いをしている先生でした。
まだお尻が青かった私は「我慢をすれば、本当に好きになって食べられるようになるかもしれない」と信じていたのです。
そのため当時の私は我慢をして、グリーンピースを食べた(食べさせられた)記憶ばかりがあります。
給食でグリーンピースを使った献立が出るたびに、表情が暗くなり、元気もなくなり、いつもため息をついてしまっていました。
それでも「我慢して」、グリーンピースを何とか口に入れていました。
小学校6年間無理やり食べ、中学校でも3年間無理やり食べるという経験をしました。
結果としてグリーンピースを好んで食べるようになることは一度もありませんでした。
むしろ我慢の回数を重ねるごとに、傷口にさらに傷を負わせるかのように悪化していき、余計に嫌いになってしまったのです。
成人になった今でさえも、大嫌いな食べ物の1つです。
我慢をすれば、いつか直ってよくなるという当時の考えは、まったく当てはまっていません。
結果だけを見れば、嫌な思い出と余計にグリーンピースが嫌いになってしまったという嫌悪感だけが残っているのです。
「我慢をしなさい」
こう言われることのほとんどは、単なるきれい事で実はまったく意味がありません。
我慢をしすぎると、いつか精神が崩壊します。
どうも大人たちは嫌いなことや嫌なことを我慢してまでやっていると、精神的に大人になれると勘違いをしている人が多いようです。
我慢をすることが人として成長を促し、大人になると、とんだ勘違いをしてしまっているのです。