現代はスピード社会です。
何をするにもスピードが求められます。
遅いより速いほうがいいのは、万国共通でしょう。
勉強で、ほかの人より覚えが遅いと、自信がなくなるかもしれません。
仕事で、ほかの人より成長が遅いと、自分が情けなく感じることもあるでしょう。
他人と比べなければいいことですが、結果が求められる現実では、のんきに言っていられないこともあります。
こうしたとき、自分の吸収力や成長力の悪さに劣等感を抱くかもしれません。
「何て自分はダメなのだろう」と惨めな気持ちになる。
悔しさ・むなしさ・恥ずかしさで胸がいっぱいになる。
しかし、気づいてください。
成長が遅いとはいえ、成長が後退したり止まったりしているわけではないはずです。
スピードは遅いかもしれませんが、着実に1歩ずつ前進しているはずです。
ときどき休憩することもあるかもしれませんが、きちんと再開しているはずです。
スピードが遅くてもいいので、少しでも成長しているなら合格です。
成長が遅いのではありません。
着実に力を身につけているのです。
むしろ早く成長してしまうことの弊害を恐れたい。
早く身につけたことは、すぐ忘れてしまうでしょう。
一夜漬けで覚えたことは、あっという間に忘れてしまいます。
すぐ身につけたことは、油断して練習を怠るため、すぐ三日坊主になるでしょう。
一方で、時間をかけてじっくり身につけたことは、なかなか忘れません。
復習や反復練習の効果が得られ、どんどん習熟していき、血肉化されていきます。
そして苦労をしている分だけしっかり身につくでしょう。
スピードにとらわれてはいけません。
スピードより成長に注目することです。
周りは「スピード、スピード」とせき立てるかもしれませんが、本当に大切なのは、身についているかどうかです。
着実に前進ができているなら、むやみに焦らず、そのまま継続していきましょう。
着実に力を身につけていると思うことで、余計な焦りを感じなくて済みます。