法律では、事情がある場合を除き、労働者が退職を申し出れば、使用者は拒めないとされています。
民法上では、退職を申し出てから2週間後には、退職が可能になります。
しかし、最初から法律うんぬんで話を進める方法は避けるべきです。
権利を振りかざした言葉遣いでは、反感を生みやすくなります。
退職はできても、人間関係が悪くなり、後味の悪い状況になるでしょう。
できるだけ円満になるよう、まず話し合いから進めるのが得策です。
退職を切り出すのは、まず直属の上司です。
いきなり社長や同僚には話さず、上司と2人で話し合いましょう。
ある程度は時間がかかることを覚悟の上、じっくり話し合います。
ところが何度相談しても、上司が一向に聞き入れてくれない状況があるとします。
そうした場合は、さらに上の上司や人事部に相談しましょう。
より権限の強いところへ訴えれば、申し出が通りやすくなるはずです。
それでも改善しないときは、労働基準監督署に相談します。
会社には申し訳ないのですが、聞き入れてくれなければ、別の手段に頼るしかありません。
法に訴える手段は、最後の手段と考えましょう。
そのほか、強攻策もおすすめしません。
突然出社しなくなったり、退職願を内容証明で一方的に送ったりなどの方法では、見苦しい対立が生まれます。
円満に退社できるよう、できるだけ話し合いによる解決を心がけるのが得策です。