(数カ月前)家族への相談、お金の準備、転職活動
退職や転職は、生活と人生に深くかかわる問題です。
事前に家族とよく相談して、了承を得ておきましょう。
退職とは、生活と人生に深く関わるイベントです。
上司に退職の意思表示をする前は、家族とよく話し合いましょう。
独身者なら、両親です。
退職時期の参考にしたい1つが、退職金です。
退職金の金額に応じて、退職時期を決める判断も変わるでしょう。
「退職するなら退職金の支給が普通」と思うかもしれませんが、退職金のない企業も数多く存在します。
転職活動をするとき、2つのパターンがあります。
(1)退職してから転職活動
(2)働きながら転職活動
退職を避けるべき第一の時期。
それは、繁忙期です。
たった1人の退職とはいえ、上司や職場にとっては負担になるイベントです。
退職を直属の上司に切り出せば、退職理由は確実に聞かれます。
「給料が低いから」「転職したいから」「キャリアアップをしたいから」など、単純な理由は要注意。
意志の弱い理由を答えると、すぐ切り替えされ、強く引き止められるでしょう。
法律では、事情がある場合を除き、労働者が退職を申し出れば、使用者は拒めないとされています。
民法上では、退職を申し出てから2週間後には、退職が可能になります。
しかし、最初から法律うんぬんで話を進める方法は避けるべきです。
退職願が受理されれば、正式に退職が決まります。
束縛からの解放感があり、ほっと一安心するところでしょう。
その職場で働く終わりが見えれば、名残惜しい気持ちも出てくるかもしれませんね。
退職や転職の際、上司と転職先の都合がぶつかることがあります。
たとえば、上司に退職を切り出したところ「今は忙しいから、退職は2カ月後に延ばしてほしい」と言われた。
その一方で、転職先からは「人手が足りないから、1カ月後に来てほしい」と言われるなどの状況です。
退職を切り出したとき、上司は、ある一言を申し出ることがあります。
「後任者が決まるまで、退職は待ってくれないか」という提案です。
上司の言い分にも、一理あります。
退職が決まれば、引き継ぎのスケジュールを立てましょう。
スケジュールを立てるのも、引き継ぎの一部です。
手当たり次第に引き継ぐこともできますが、後任者に迷惑がかかるでしょう。
退職が受理されたものの、退職日まで後任者が見つからない場合があります。
思うように求人がない場合もあれば、面接が間に合わなかった場合もあるでしょう。
直接対面して引き継ぎができなければ、仕方なく引き継ぎ資料を作ることになるはずです。
引き継ぎも、いつかは終わりを迎えます。
順調に進めば、引き継ぎが予定より早く終わることもあるでしょう。
教えるべきことはすべて終わり、後任者もスムーズに仕事ができるようになれば、自分はすることがなくなります。
初出勤の日までまったく連絡がないのは、転職先としては不安です。
「退職手続きで、何かトラブルでも起こっているのだろうか。きちんと出勤してくれるだろうか」
そんな不安をかき立てるでしょう。
あなたが退職するとわかれば、外野からいろいろな言葉が飛んでくるでしょう。
「絶対うまくいくよ」「次の職場でも頑張ってね」などの励ましだけとは限りません。
中には、やじってくる人もいるはずです。
退職10日前後になれば、取引先に退職の挨拶をしに行きます。
このとき、後任者がいれば同伴させ、後任者の紹介も行いましょう。
さて、取引先には、後任者の紹介の仕方が重要です。
「いつか役立つかもしれない」
「少しくらい持ち帰っても、わからないのではないか」
そう思って、業務資料や顧客データを、こっそり持ち帰る。
一度受理された退職願は、取り下げることができるのでしょうか。
これは、退職手続きの状況によるでしょう。
後任者が決まり、引き継ぎも終わった段階で取り下げるのは、さすがに現実的ではありません。
退職するときは、整理整頓をするのがマナーです。
使わない資料や電子データは、残しても仕方ありません。
必要な書類はシュレッダーで処分します。
退職では、判断が難しい場面があります。
たとえば、取引先に退職の挨拶をするときです。
重要な取引先には、退職の挨拶をして当然ですが、関係が薄い取引先には、挨拶すべきか迷うところでしょう。
退職日まで有給休暇を消化する人もいるでしょう。
普段は忙しくて有給休暇が使いにくくても、退職が決まるとなると、別です。
たまった有給休暇を、一度に消化できるベストタイミングの1つです。
退職をする際は、今までお世話になった方々にお礼を伝えましょう。
挨拶では、退職の報告はもちろんですが、今までお世話になった感謝も伝えましょう。
大げさな言葉ではなく、簡単な一言で十分です。
退職の際は、お世話になった方々に贈り物をしてはいかがでしょうか。
必須ではありませんが、お世話になった感謝を形として表現する心配りは、きっと喜ばれます。
退職すると、社員ではなくなりますが、上司や同僚と個人的に付き合いが続くこともあるでしょう。
退職時には、会社から預かっているものはすべて返却しましょう。
社員証・健康保険証・制服・名刺などです。
会社から支給されたものは、常識として返却が必要だとすぐわかるでしょう。
退職書類の受け取りについて、揉めることがあります。
「受け取った」「受け取っていない」という食い違いです。
たとえば、転職するときには、源泉徴収票が必要です。
退職日前後に行われるのが、送別会です。
省かれることもありますが、労をねぎらって、幹事が送別会を開いてくれることが多いでしょう。
主役なら、断るわけにもいきませんね。
退職するときに避けて通れないのが、退職のスピーチです。
退職日に職場でスピーチすることもあれば、送別会のときにすることもあります。
「スピーチは大の苦手」「スピーチほど嫌いなものはない」という人もいるでしょう。
退職後に、返却し忘れたものに気づくことがあります。
すべて返却したつもりでも、やはり人間ですから、うっかりがあるものです。
さて、こんなとき、どうしますか。
「退職すれば、前の会社とは関係ない」
そう思って、悪口を言いたい放題になっていませんか。
たしかに社員でなくなれば、会社の看板を背負っているわけではなくなります。
退職後も、前職との人たちと定期的に連絡を取りましょう。
仕事をしてしばらく会っていないと、だんだん疎遠になります。
連絡を取っていないと、せっかくの縁も切れてしまいます。