皮脂の分泌量は、簡単に変えられるものではありません。
皮脂の分泌量は、主にホルモンの影響を大きく受けます。
男性ホルモンや黄体ホルモンの量が多くなればなるほど、皮脂の分泌量も増える特徴があります。
男性なら、生まれつき、男性ホルモンが多く分泌されます。
女性なら、生理前、黄体ホルモンが増えるものです。
遺伝や体質によるものです。
もともと体に備わっている特徴ですから、皮脂の分泌量は簡単には変えられないのです。
しかし、です。
若干ではありますが、肌質は、意図的に変えることができます。
まずおなじみの方法は、油を多く含んだ食事を控えることです。
油料理ばかり食べ続けていると、分泌される皮脂も多くなります。
油を控え、あっさりした食事を続けることで、皮脂の分泌量の少ない肌質へと変えることができるのです。
さて、ここからがポイントです。
このほか、脂性肌を和らげる、一風変わった方法があります。
わざとたっぷりした保湿を心がけることです。
「皮脂の分泌量」と「保湿」は、深い関係があります。
もともと皮脂とは、乾燥を防ぐために分泌されるものです。
脂性肌の人が、洗顔の後何もつけないでいると、肌は「乾燥するから、もっと皮脂の分泌量を増やさなければ」と悲鳴を上げます。
ホルモンバランスが変化して、皮脂の分泌量が増えてしまうのです。
乾燥させると、皮脂の分泌量が余計に増え、脂性肌を悪化させるのです。
脂性肌の人はべたつきやすいため、化粧水や乳液を省く傾向がありますが、実際は脂性肌を余計に悪化させている状態なのです。
この現象は、逆も言えます。
脂性肌という肌質を改善させたければ、たっぷりした保湿を心がけましょう。
いつも肌が潤っていると、肌は「いつも肌がみずみずしいな。少しは皮脂の量を減らしても大丈夫だろう」と思います。
ホルモンバランスが変化して、皮脂の分泌量が減るのです。
保湿が大切であるというのは、皮脂の分泌量を正常に戻す意味もあります。
肌質は、生活習慣によって、変えることができるのです。