執筆者:水口貴博

スキンケアに必要な30の美容知識

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コラーゲンを塗っても、肌のコラーゲンにはならない。

コラーゲンを塗っても、肌のコラーゲンにはならない。 | スキンケアに必要な30の美容知識

コラーゲンといえば、肌の弾力の元になるタンパク質です。

真皮のおよそ70パーセントを占めています。

真皮の中にびっしり網目状に張り巡らされ、弾力のもとになっているのです。

美容に関心のある人にとって、コラーゲンほど美しい響きはないでしょう。

ただしコラーゲンは、年を重ねるごとに低下していく性質があります。

繊維芽細胞という細胞が、コラーゲンを生成しています。

繊維芽細胞は、加齢によって活動が弱くなるため、肌のコラーゲンの量も少なくなるのです。

ある程度、年を重ねれば、肌の弾力がなくなり、しわやたるみができてしまいます。

若々しい肌の維持には、コラーゲンが必須なのです。

数ある化粧品の中には「コラーゲン配合」とうたったものがあります。

肌に対する知識がある人なら、ぴんとくるキーワードです。

「コラーゲンが配合された化粧品を使えば、失われたコラーゲンを補えるのではないか」

そう考えてしまうのです。

しかし、これこそ、コラーゲンの代表的な勘違いの1つです。

コラーゲンを塗っても、直接、肌のコラーゲンになることはありません。

コラーゲンがあるのは、角質層より下の真皮という部分です。

外からコラーゲンを与えても、実際のところ、角質層で遮られてしまい、コラーゲンのある真皮まで到達できないのです。

最新のナノテクノロジーという科学技術によって、成分の分子を小さくしたものも登場していますが、それでも意味はありません。

仮に真皮までコラーゲンが届いたとしても、そもそも真皮には、外部から与えられたコラーゲンを取り込む機能はないからです。

真皮のコラーゲンは、網目上になっています。

外から入ってきた成分が、コラーゲンの網目の一部として再構成されることは、現実的にはあり得ません。

コラーゲンは、食べても塗っても、直接肌のコラーゲンの一部になることはないのです。

「でも、コラーゲン配合の化粧品を使うと、実際、肌に弾力がよみがえったことがある」

もし弾力が戻ったなら、コラーゲンが再構成されたからではなく「保湿効果」のおかげです。

コラーゲンには、保湿作用があります。

保湿作用によって、肌の水分量が増えた結果、弾力がよみがえったように感じるのです。

スキンケアに必要な美容知識(7)
  • コラーゲン配合の化粧品に対する誤解を、解く。
化粧品に含まれるコラーゲンやヒアルロン酸のよくある誤解。

スキンケアに必要な30の美容知識

  1. まず身につけるべきは、化粧品より、美容知識。
  2. クレンジングで心がけたい、美の3ステップ。
  3. 化粧水をつけて、すぐ乳液を塗らない。
  4. 乳液のべたつきが苦手な人は、オリーブオイルやホホバオイルがおすすめ。
  5. いい香りがするアロマオイルは、化粧品に含ませてもいいのか。
  6. 乾燥対策とは、水分を与えることではない。
    保湿成分を与えること。
  7. コラーゲンを塗っても、肌のコラーゲンにはならない。
  8. 化粧品に含まれるコラーゲンやヒアルロン酸のよくある誤解。
  9. 本当のセラミドを使った化粧品の見分け方。
  10. 肌質は、生活習慣によって、変えることができる。
  11. しわができる本当の原因は、乾燥ではなく、コラーゲンの損傷。
  12. しわ対策は「コラーゲン配合」より「レチノール配合」のほうが、効果的。
  13. 「表皮のしわ」と「真皮のしわ」の違いと対策。
  14. 濡れた髪を自然乾燥させるのは、髪を傷めるもの。
  15. 濡れた髪をくしでとかすから、髪がぱさぱさになる。
  16. 喉の渇きは、体から発する悲鳴である。
  17. 鼻の黒ずみを取るパックにまつわる、私の失敗談。
  18. 寝る時間を削ってまで、半身浴をする必要はない。
  19. 睡眠不足は、犯罪です。
  20. キュウリを使ったパックは、タイミングに気をつける。
  21. 昔から愛用している化粧品でも、ある日、牙をむくことがある。
  22. 原因は必ずしも、1つとは限らない。
  23. ビタミンの効果は、毎年リニューアルされるものではない。
  24. 無駄毛の上手な除毛手順。
  25. 荒れた唇には、蜂蜜とラップを使ったパックが効く。
  26. ノーメイクや薄化粧の人でも、最低限の紫外線対策は必要。
  27. 眠くて目をこすると、茶色のくまができる。
  28. 顔面マッサージのしすぎは、かえって顔のたるみを進行させる。
  29. 就寝がずれるとしても、できるだけ1時間以内に抑える。
  30. どうしても自分で解決できない悩みは、美容皮膚科に頼る選択肢もある。

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