皮脂の分泌が活発になるのは、夜中です。
夜中は運動量も減るので、皮脂の分泌も少なくなると思いますが、そうではありません。
夜中は、皮脂の分泌が活発になる時間帯です。
もともと人間の体には、太陽をもとにした生体リズムが備わっています。
このリズムのもとになるのは、体内時計です。
現実にある時計とは別に、私たちの体の中にも時計が存在しています。
朝になれば明るくなって温度が上がり、夜になれば暗くなって温度が下がる状態を、五感を通して脳に伝わります。
体内時計のリズムのもとになっているのです。
これを「サーカディアンリズム」と言います。
夜になれば、自然と眠くなります。
これは「メラトニン」と呼ばれる、睡眠を促進させるホルモンが分泌されるためです。
人の体は、実によくできています。
健康的な生活が送れるよう、体内時計にのっとって、ホルモンの分泌量とタイミングがあらかじめ決まっています。
皮脂の分泌量が夜中に活発になるのも、ホルモンの影響です。
睡眠中じっとしているにもかかわらず、寝起きの顔のべたつきに、驚いたことはありませんか。
遅くまで起きていると、運動していないにもかかわらず、皮脂が大量に分泌されます。
そこで拍車をかけるのが「徹夜」です。
遅くまで起きていると、成長ホルモンの分泌が妨げられるため、新陳代謝が鈍くなります。
鈍くなった新陳代謝に、過剰な皮脂の分泌が加わることで、毛穴に皮脂が詰まって、にきびができやすくなるのです。
たかだか徹夜だろうと思いますが、肌には大迷惑です。
にきび改善のために、特殊な生活リズムは不要です。
早寝早起きという、当たり前の生活リズムを心がけましょう。