きゅっ、きゅっ、きゅっ。
洗顔料で顔を洗った後、独特の肌触りになります。
食器を洗い終わった後のきれいな食器のように、きゅっきゅっとなるのです。
「おっ! 肌がきれいになったな」
きゅっきゅっとする肌触りは、汚れがきちんと取れている印象がありますね。
汚れがきれいに取れた目安として考える人も多いのではないでしょうか。
しかし、きゅっきゅっとした肌触りだからとはいえ、必ずしも肌がきれいになったとは限りません。
きゅっきゅっという音の正体を知っていますか。
実は、水道に含まれるミネラル成分が、洗顔料に含まれている成分と結びついて、肌に付着した結果です。
きゅっきゅっとした、独特の摩擦を生み出し始めるのです。
摩擦があるから、きゅっきゅっと音がします。
本当にきれいに取れたなら、きゅっきゅっという摩擦はありませんし、音もしません。
特に自宅の水道水が硬水の場合、頻繁に見られる現象のはずです。
硬水には、数多くのミネラル成分が含まれているため、きゅっきゅっとした肌触りになりやすいのです。
つまり、きゅっきゅっとする状態は、余分な成分が肌に付着している状態です。
汚れが取れたかどうかを確かめる目安にはなりません。
必ずしも、理想の肌の状態とは限らないのです。
では、本当の理想はどのような状態でしょうか。
ぬるぬるでもなく、きゅっきゅっとした状態でもありません。
つるつるした状態です。
何も汚れが含まれていない素肌は、これという特別な摩擦はありません。
これが、肌がきれいになったという本当の目安なのです。