執筆者:水口貴博

和食の30の食事マナー

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刺し身を食べるとき、醤油しょうゆにわさびを混ぜるのは、控えたい食べ方。

刺し身を食べるとき、醤油にわさびを混ぜるのは、控えたい食べ方。 | 和食の30の食事マナー

刺し身に、直接醤油をかけるのはマナー違反です。

直接醤油をかけると、必要量が調整しにくくなるからです。

マナーとしては、小皿に醤油を入れ、刺し身をつけて食べます。

また、醤油を入れた小皿にわさびを溶かすようにする人もときどき見かけます。

これはよくない食べ方です。

醤油にわさびを溶かしてしまうと、わさび本来の、刺激のある風味が損なわれます。

また、醤油に一度わさびを溶かしてしまうと、単に醤油だけで刺し身を楽しむこともできなくなってしまう欠点もあります。

そもそも「混ぜる」という行為は、和食ではあまり美しくありません。

口の中で一緒になるのはいいですが、表立って混ぜると美しさが損なわれてしまうのです。

では、どうすればいいのでしょうか。

刺し身の上に、わさびを必要な分だけ乗せます。

そのわさびを挟むように、刺し身を2つ折りにします。

その状態のまま、小皿に入れた醤油をつけると、うまく食べられます。

これが正式な食べ方です。

わさびの本来の風味を感じながら食べることができるのです。

和食の食事マナー(23)
  • 醤油にわさびを溶かすのは、やめる。
ご飯をおかわりするときのマナー。

和食の30の食事マナー

  1. 日本人の手先の器用さは、箸の文化が作った。
  2. 和食マナーの最大のポイントは、箸の使い方。
  3. 箸先は、その人の育ちや教養が垣間見える部分。
  4. 箸使いの美しさは、箸を取るときから始まっている。
  5. 前かがみになり、自分から食器に口を近づけて食べるのはマナー違反。
  6. 和食では、原則としてハンカチは使わず、懐紙を使う。
  7. 懐紙を使う、主な3つの場面。
  8. せっかく汚れを隠すために懐紙を使っても、その場に残していくのは意味がない。
  9. 懐紙は、普段はメモ用紙として持参すれば、邪魔にはならない。
  10. 割り箸は、左右に割るのではなく、上下に割るのが正しいマナー。
  11. 「食べ方は個人の自由」自由と思えるこの言葉には、思わぬ危険が含まれている。
  12. 季節によって会席料理のメニューが変わる大切な意味とは。
  13. 蓋付きの吸い物は、できるだけ早めに手をつける。
  14. 吸い物の蓋が開けにくいときの上手な対処法。
  15. 吸い物の貝が問題だ。
    さて、どう食べる?
  16. 吸い物の蓋を開けたときの水滴。
    あなたはどうしていますか。
  17. ご飯を口に含めたまま香の物を食べるのはいいが、吸い物をいただくのはよくない。
  18. 器を移動させるときの2つの注意点。
  19. 取った蓋は、盆の外に置くのがポイント。
  20. 箸を持ったまま、片手で器を持ち上げない。
  21. 手に持ってよい器。
    手に持ってはいけない器。
  22. 魚の骨の間から、身をつままない。
  23. 刺し身を食べるとき、醤油にわさびを混ぜるのは、控えたい食べ方。
  24. ご飯をおかわりするときのマナー。
  25. 食事中、箸を休めるときのルール。
  26. 使い終わった箸のマナー。
  27. つまようじは、使い方に注意が必要。
  28. 食べ終わった器を重ねない。
  29. おしぼりは、手を拭くためのもの。
    それ以外の用途で使わない。
  30. 食べ残しは、料理人への改善のメッセージになる。

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